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【Review】Erica Synths x Ninja Tune「Zen Delay Virtual」レビュー(ハードウェアエフェクトユニットZen Delayの公式エミュレーションプラグイン)

2023年8月5日土曜日

DTM製品レビュー


【Review】Erica Synths x Ninja Tune「Zen Delay Virtual」レビュー(Zen Delayの公式エミュレーションプラグイン)


メーカー情報

Zen Delay ハードウェア ユニットの現象と、1 年以上にわたる集中的な開発作業の後、Zen Delay Virtual プラグイン、別名 ZDV がリリースされました。このために、Ninja Tune / Erica Synths チームは、VCV コード ウィザード Raphael Hoffman と協力して、極端な可能性とプレイアビリティを備えた強力なエフェクト プラグインを作成しました。ZDV は、元のハードウェアのデジタル レプリカや交換ではなく、追加されたものです。メタル ボックスのブードゥー チューブの先祖のように、ZDV は、サウンドを演奏し、実験し、変化させ、マッシュアップする喜びを広げます。しかし、ライブで使用するためのアプローチと要件は、スタジオ レコーディングとは大きく異なります。ZDV が輝くように設計されている場所です。DAW によって提供される完全な自動化の可能性とはかなり別物です…新しい LFO ページは、驚きのリズミカルなアニメーションに生命を吹き込み、フィルターとディレイを制御し、コーラス効果、ドローン、FM および AM コントロールのおかげで絶えず進化する実験を可能にします。



プリセット マネージャーは、独自のエフェクト設定を保存するのに役立ちます。Mijk van Dijk、TokTok の Nerk、Air Liquide の Dr Walker、インドのエレクトロニック アーティスト Kiss Nuka など、開発者の有能なサウンド スミス チームによるキラー プリセットのセレクションが付属しています。さまざまなトリプレットのグルーヴ タイミングと点線のディレイ タイムは、多くの Zen Delay ハードウェア ユーザーから要求され、Erica Synths は「はい、Zen をスイングしましょう」と言わなければなりませんでした。ハードウェアとは異なり、フィードバック ループ内にフィルターを挿入して、ディレイとフィルター ステージ間のルーティングを変更することもできます。ZDV は、ドラム、ベース、キー、ギター、ボーカル、FX、フォーリーなど、考えられるすべての楽器のスタジオの秘密兵器です。楽器や音響ソースの選択に関係なく、ZDV は、魅力的な方法で聞こえます。どのようなサウンドや音楽ジャンルを楽しんでも、ZDV は最高のオーディオ パートナーです。 

製品情報:Zen Delay Virtual


Erica Synths Zen Delayハードウェアエフェクトユニットについて


モデルとなったZen DelayはErica Synths史上初のエレクトロニック・ミュージックレーベルと共同で開発されたハードウェアエフェクトユニットです。24dBフィルターと真空管オーバードライブを搭載しており、ダブや実験的なローファイエフェクトにも適しています。DJやプロデューサーとの綿密なコラボレーションを経て開発されたZen Delayは、ライブおよびスタジオでの使用を念頭に置いて独自に開発されたという経緯があります。ディレイハードウェアというとギターのためのペダルが思い浮かびますが、こちらは電子音楽を念頭に置いて設計されたモノ。'ドラムマシン、ループ、ボーカル、シンセサイザー等に対する使用も想定されています。
参考:ハードウェア




機能紹介




UIは3画面が用意されています。メイン画面は実機と比較してもほとんど同一。Delay TimeやFeedback等おなじみのディレイパラメータに加え画面右にはVCFカットフィルターが用意されています。フィルターモードを設定しカットできるわけです。また、レゾナンスも設定可能。そして、ディレイモードが5モード用意されているのが最大の特徴。テープディレイやデジタル、ノイズが入るヴィンテージ等様々なモードが用意されており、特性もそれぞれ異なります。Wet量を調整でき、チューブドライブコントロールも細かく調整が効くのでアナログモードであっても過度なBBDエフェクトに悩まされることもなく、コントロールしやすいのが特長ともいえます。ドライブ量を上げると、所謂強いキックの代名詞のような飽和した太いサウンドが得られます。



プリセットも用意されています。ずらっとプリセットが並ぶので若干見ずらい気もしないでもない。


そして、注目に値するのが、ソフトプラグインのみに搭載されたモジュレーションオプション等の画面。カットオフにモジュレーションをかけてうねりを加える等ができます。(フィルターが動くおなじみのあれです)
VCFと Delayのルーティングを変えることができるのもプラグインならではの機能となります。波形も基本波形の中から選択することができます。Timeに対してモジュレーションをかけるとカオスなディレイ効果が得られるので、なかなか良い機能だと思います。デジタルモードではLofiのためのノイズやビットデプス、サンプルレートを設定することにより、音をダウングレードすることができます。AM変調、FM変調がそれぞれ用意されており、モジュレーションをかけているノブは赤く点滅します。






評価・まとめ


アナログ回路とデジタル回路のコンビネーションということで、特性の異なるディレイが入っているのでどれも明らかな特性の違いがあり高調波が強調されたりと癖のあるものが多いので積極的に音を変形させていく電子音楽はもちろん、アグレッシブなギターにもなかなか良いかと思います。通常のシンプルなディレイエフェクトの用途として使用する際もピンポンディレイからデジタル、アナログと様々なバリエーションがあるので、音作りの幅は思いのほか広い。しかし、本領発揮するのはやはり、ディレイをパフォーマンスとして積極的に使用していく電子音楽等のシーンでしょう。アナログといえど実機自体に電子音楽的文脈の背景があることもあり、BBD系のアナログギターエフェクトペダルとは異なり、ハリのあるモダンなサウンドになっています。また、ヴィンテージディレイモード等、アナログモードでフィードバックをあげていくと音質が劣化してノイジーになっていくところもしっかりと再現されており、実機の特徴を上手く捉えているといえるでしょう。アナログ系というとどうしても汚すところにフォーカスされがちですが、クリーンにも適性があります。
ノイズミュージックのようなライブパフォーマンスにも最適ですが、透き通るようような美しい繊細な電子音楽にも同じくらい適性があるという幅の広さとユニークさがありますね。空間の広がりが非常に美しく滑らかに伸びるので、アンビエントはもちろん、トランス等の空気が多いタイプのジャンルやサイケデリックな電子音楽、音色でいえばアンビエントギター等に使用すると非常に良い効果が期待できるかと思います。ポストロックやプログレッシブ系にもよさそう。
サウンドはデジタルとアナログが用意されておりますが、テープディレイであっても思った以上にデフォルトがクリーンで滑らかなので、様々な電子楽器やアコースティック楽器にもマッチします。ファクトリープリセットはアーティストによるプリセットということで内容は良さそうではあるのですが、一覧でずらっと出てくるため探すのに若干手間がかかります。
電子音楽系をメインで制作する人にとってとりわけ優先度の高いディレイプラグインの一つであるかもしれません。





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