【Review】Audiomodern「Riffer 3.0」レビュー(MIDIアルペジエータープラグイン・機能と使い方・他社製品との比較・評価・セール情報と最安値)

【Review】Audiomodern「Riffer 3.0」レビュー(MIDIアルペジエータープラグイン・機能と使い方・他社製品との比較・評価・セール情報と最安値)

メーカーによる製品情報


Rifferは、ピッチ、デュレーション、ベロシティ、密度を組み合わせて音楽のリフとシーケンスを生成するスマートMIDIツールです。サウンド、ソフトウェア、ハードウェア向けに構築されています。それらを独自のものに変えるか、無限モードを使用して無限に実行させます。

50以上のスケール、パターンの複雑さ、ステップ、開始と終了点、ピッチの設定、トランスポーズ、モーション、メジャーなどから選択できます...

ヴァージョン3の新機能はこちらになっています。

v3.0の新機能


  1. ポリフォニックモード/マルチリフエンジン
  2. 密度関数
  3. MIDI入力/パフォーマンスモード
  4. MIDIラーン
  5. デバイス間でプリセットを共有する(デスクトップ/ iOS)
  6. パフォーマンスの向上




特徴
  • ランダムなリフを生成する
  • すべてがホストのテンポに同期されます
  • 西部から東部まで53のスケールが含まれています
  • 独自のスケールを作成して保存する
  • 生成されるノートの数を選択します
  • 選択したスケールに基づいてルートノートの数を設定します
  • ノートごとにパターンのピッチ、持続時間、音量を生成する
  • 一時停止したメモを並べて表示または維持する
  • 個々のメモまたはステップ全体をロックする
  • MIDIパターンのクイックエクスポート
  • パターン全体をすばやく転置する
  • クイックロードプリセットセクション
  • 量子化設定を選択する
  • シャッフル&シフトモード
  • アドバンストインフィニティモード
  • シーケンス範囲とモーション設定を設定します
  • ピッチ、デュレーション、ベロシティの範囲を設定する
  • 独自のパターンを保存してロードする
  • MIDIを任意のデバイス、ソフトウェア、ハードウェアに送信する
  • 高度なMIDICC /マッピングエディター
  • 2つのパターンが同じになることはありません
  • その種の利用可能な唯一のプラグイン!
  • サイズ変更可能なGUI

その他詳しい製品内容は製品ページも併せて確認してみてください。


機能と使い方

Audiomodern「Riffer」はスタンドアロンとプラグイン形式の2種類の規格が用意されたMIDIジェネレータープラグインです。基本的な機能は同様でスタンドアロンの場合MIDI信号を各種楽器やデバイスにルーティングして使用します。DAWで使用する場合も同様にインストゥルメントトラックにルーティングしてMIDI信号を送信します。このプラグインのMIDIの生成方式は内部アルゴリズムに依存したランダマイズ生成です。仕組みとしてはスケール、キー、音域、ステップ数や長さをを設定してランダマイズのサイコロマークを押すことで音域内のフレーズが生成されます。このプラグインの優れている点としては他社製品と比較して操作が直感的である点。音域をピアノロール右の拡大縮小バーでピアノロールのサイズを変更することで、画面内に移ったピアノロールの音域の範囲に収まったMIDIノートを生成できるという非常に使いやすい設計。連続するノートをタイでつなげるか長音を含めるかなどの設定が細かくできます。生成したノートはプラグインのピアノロール内で動かすことも可能。






トランスポーズももちろんあります。
また、面白い機能がパターンに含まれるルート音の回数を決めることができる機能。これはシンプルですが割と良くできた機能で、メロディの性格を絞り込むことが可能。例えば、テクノなどのメロディの動きを跳躍を多めにするかなどおおまかな雰囲気を絞って生成するのに役立ちます。

そしてこの製品の強力な機能として4レイヤーのMIDIパターンを生成できる点にあります。R1-R4まで独立したパターン(MIDIノートのピッチのみで、テンポなど画面左右のパラメータは筆者の確認した限りでは独立させることはできないように思われました。できたら面白いなと思いつつ。)4つのレイヤーはそれぞれ異なるMIDIチャンネルに送信することも同一のチャンネルに送ることもできるのでポリリズムが作れるわけですね。


それぞれのノートのベロシティ、デュレーションはそれぞれ設定ができ変更可能。

ベロシティの設定です。

また、スタッターエフェクトのようにそれぞれのノートを細分化して刻むことができます。

スケールも多くのMIDIジェネレーターに搭載されている種類(あるいは少しバリエーションが多いかもしれません)は一通り網羅されています。逆にオリジナルスケールの設定などはできないようです。
また、非常に面白い機能として画面右の∞マークをONにして回数を設定すると指定した回数を周期にパターンがランダマイズで新しいものが生成されるようにすることができ、メロディパターンを変えていくことも可能。なお備わっているそれぞれのパラメータはCCで制御可能になっています。


評価

MIDIランダマイズ系のプラグインですが、機能や設計に無駄がなく非常に完成されている製品だと考えます。ランダマイズのため、どちらかというとメロディックなラインよりもエレクトロニックなパターンが生成されますが、他社製品のランダマイズと比較してメロディの出発点として納得のいくレベルの可能性のあるフレーズが出てくる印象を受けます。また、シーケンスパターンを周期ごとに変えていったり、演奏中にパラメータを変更し、フレーズをリアルタイムで変更するなどライブパフォーマンスにも対応している設計ということもあり、扱いやすさも感じます。所謂オーソドックスなシーケンサーの方式を採用しているMIDIジェネレーターを必要とする方にとってはしっくりくる設計だと思います。

いくつか似たようなカテゴリーの製品を引き合いに出してみましょう。W. A. ProductionのLoopEngine 3は設定できる機能が豊富で、コードワークを組むことが可能。マルチレイヤ―になっています。また、ループするフレーズという根本的な設計上ややアルペジエーター風の循環するフレーズに強い印象があります。


しかし、こちらはコード主体なので基本的にコードの構成音に従ってパターンが生成されます。そもそもの使い方が異なるわけですね。加えて、Rifferと比較した際にやや機能がUIに散らかって組み込まれている印象も受けるかもしれません。また、ルーティングにプラグインをもう一つ使うのでルーティングが面倒かもしれません。

EVA BeatsのMelody Sauce 2もコードワークを組むタイプのプラグインです。こちらはスタイルや楽器ごとに生成アルゴリズムが搭載されている点がユニークなプラグインです。


Rifferのようにリアルタイムで生成するのに向いているというよりはむしろ作曲に必要なフレーズを生成AIのように楽器や用途に応じたフレーズを引っ張ってくるような使い方をするプラグインです。ジャンルを絞ってそれ用のアイデアを引き出すのには良いかもしれません。

総じてRifferはハードウェアシーケンサーを思わせるようなシーケンサーベースで次々とフレーズを生成していくような操作性のプラグインで


セール情報と最安値


セール自体はある程度実施されている印象があります。最安値は19ドル。



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