【Review】EastWest Sounds「Ra」レビュー(民族楽器音源・機能と使い方・評価・最安値とセール情報)



【Review】EastWest Sounds「Ra」レビュー(民族楽器音源・機能と使い方・評価・最安値とセール情報)

製品の一次情報

Quantum Leap RA には、次のような多くの機能が含まれています。

  • ポルタメント、反復、レガートを含むインテリジェントなパフォーマンス セクション。
  • ラウンドロビンリセット機能を搭載。
  • 改良されたアーティキュレーション ウィンドウとコントロールを提供します。
  • プリディレイを備えた最先端のコンボリューションリバーブ。
  • マイクロチューニングが改善されました。
  • 高解像度オーディオエンジンにより音質が向上。
  • 自然なクロスフェードを実現する高忠実度の 1 極フィルター。
  • チャンネルソースを使用したステレオイメージ編集が可能になりました。

Quantum Leap RA は、アフリカ、ヨーロッパ、インド、アメリカ、オーストラリア、極東、中東、トルコ帝国のさまざまな珍しいユニークな楽器へのアクセスを作曲家に提供します。ミュージシャンは RA の素晴らしい音質に気付くでしょう。また、各楽器のアーティキュレーションには、制御されたものから表現力豊かなものまで幅広い範囲があることに驚嘆するでしょう。コレクションに収録されているすべての楽器とアンサンブルは、各楽器の真の特徴と表現力を保つために、広範囲にサンプリングされています。Quantum Leap によって初めて、ユーザーはコレクションで提供されるサウンドをより細かく制御できるようになり、これまでよりもさらに多くの楽器をロードできるようになります。


Raライブラリのバージョンの変遷に関する一次情報

古代エジプトでは、RA は万物の創造者、太陽の神とみなされていました。RA は通常、人間の体とタカの頭を持ち、アンクと王笏を持っている姿で表現されます。RA 崇拝の主な場所はヘリオポリス (ギリシャ語で太陽の都市を意味する) でした。RA は、これまでに作られた中で最大かつ最も包括的な希少で民族的な仮想楽器にふさわしい名前です。

RA は数年前に「Rare Instruments」というサンプル ライブラリとして誕生しました。RA には Rare Instruments のすべてのサウンドが含まれていますが、これはコンテンツの約 10 分の 1 にすぎません。RA の残りの 90 % は、ハリウッドのトップ スタジオで録音されました。プロジェクトの規模と複雑さを考慮して、私は 2 人の才能あるプロデューサー、Pacemaker と Tony Austin を招き、RA の共同プロデュースを依頼しました。彼らは他の Quantum Leap プロジェクトにも携わっており、RA に素晴らしいアイデアをいくつか持っていました。私たちは西海岸で最高の民族アーティストを探し出すのに時間を費やしました。ロサンゼルスは民族的に非常に多様で、Cal Arts のような優れた機関に恵まれているため、希少で民族的なコレクションを録音するには理想的な場所です。RA の音質は驚くほど優れています。RA は、位相の正確な 8 マイク セットアップで録音されており、楽器の完全な 3 次元イメージが得られます。このタイプのサウンドは、人工リバーブやサンプリングされたリバーブと非常によく合います。サウンドはクリアで広範です。使用したマイクは、Neumann U67 (代替として U47)、Neuman M50、AKG C12、Shoepps です。

この仮想楽器のもう 1 つの素晴らしい点は、民族アンサンブルを録音したことです。これは、アフリカのドラム、バグパイプ、ガムラン、中東の弦楽器セクションを使用して行われました。これらのアンサンブルのサウンドは、ソロ楽器を重ねるだけではリアルにシミュレートできません。RA は非常に費用のかかるプロジェクトでしたが、その価値は十分にありました。ダンス ミュージックから映画まで、あらゆるタイプの作曲家にアピールできる楽器の選択には、多くの考慮が払われました。次のポップ チューンに中東の弦楽器セクションを入れたり、ロード オブ ザ リングのような壮大なロマンチックなスコアにハーダンガー フィドルを入れたりするのもよいでしょう。また、この巨大な民族音楽コレクションにパーカッションがほとんど含まれていないことにも驚かれるかもしれません。その理由は、Quantum Leap Stormdrum ですでにその多くをカバーしているからです。Stormdrum は RA の理想的なパートナーです。RA のパーカッションは Stormdrum と完璧に調和します。

RA でたくさんの楽しみを味わってください。特に、さまざまな文化の音をミックスすると、可能性は無限大です。中東の弦楽器セクションをロードし、マイクロチューニングプリセットからインドまたはエジプトのチューニングを適用して、オクターブを演奏します。ディジュリドゥ FX とベトナムのジョーハープを使って、本当にクールなグルーヴを作りましょう。クラシックの映画音楽の楽曲を取り上げ、すべての楽器をそれぞれの民族楽器に置き換えてみましょう。弦楽器を中東の弦楽器セクションに、ソロバイオリンまたはチェロをエレクトリックバリトンバイオリンに、ハルダンゲルバイオリンまたは二胡に、フレンチホルンをアルプホルンに、フルートをディズィに、オーボエをドゥドゥクに、打楽器を太鼓とアフリカの打楽器に、ハープをコラに、トロンボーンをラグダングに、などなど...。または、ハーディガーディ、ハルダンゲルバイオリン、ウォッシュバーンギター、マンドリン、ディズィを試して、興味深いフォークアンサンブルや、ネイフルート、ドゥドゥク、エスラジを使ったガムランアンサンブルを作ってみてはいかがでしょうか。リバーブもお忘れなく! ニック・フェニックス - プロデューサー。

その他詳しい内容は製品ページも確認してみてください。

公式サイト:

EastWest Sounds「Ra」の機能と使い方


EastWest Sounds「Ra」はアフリカ、ヨーロッパ、中東、トルコ帝国、インド、ファスト イースト、アメリカ大陸、オーストラリアの膨大な世界の楽器コレクション。西洋の民族音楽にフォーカスしたGypsyやアジア圏に強いSilkと比較すると割と幅広い楽器を収録しているライブラリということになります。カリンバ、バグパイプ、アイルランドのユリアンパイプ、ハーディガーディ、デュデュクといった比較的?知名度の高い楽器がそろっている印象があります。また、日本楽器も入っています。箏や三味線、尺八も。また、ウクレレやフィドル、ガムラン、ゴング、ウクレレなども収録。シタール、バスリコーダーなども。マイナーな楽器もあります。

ライブラリはOpusプラグインから他のEastWest製品と一括してライブラリがまとめられていて、プラグインに音源をロードします。共通のUIでは民族音階のチューニング、ステレオフィールドのコントロール、ディレイリバーブ、フィルター、パン、エンベロープの調整などが行えるようになっています。音源によってはキースイッチが付属しています。シンプルですがステレオコントロールなどが割と便利。




ライブラリごとによって異なりますが尺八等もキースイッチ用意されています。尺八にしては西洋的と言いますか噪音というよりは楽器的な音色が印象に残ります。
三味線。アーティキュレーションキースイッチもありますが、サスティンやビブラートなど多分に西洋的な視点からみたバリエーションです。

パンフルート。これも非常に安定した発音でミックスレディな状態です。ちなみにモノラル化もできるので割と柔軟性もあります。他のライブラリにも共通しますが、ミックスに混ぜることを前提に録られている印象で、他の楽器と混ぜても埋もれにくい印象を受ける一方で、不安定なピッチや吹き方といった民族音楽的な要素はさほど重要視されていないように感じます。良くも悪くも商業ベースなライブラリだと思います。コンソール画面。マルチチャンネルのパッチの場合トラックのチャンネルルーティングを独立して指定することが出来ます。



これはすべてのEastWest製品に共通することではありますが、データベース構造の検索方式が非常に優秀。名前検索や楽器ごと、ライブラリごとに検索することが出来ます。




評価


容量が多いというと身構えてしまう人もいるかもしれませんが、実はダウンローダーではなくプラグイン内のOpusからダウンロードすると楽器ごとにインストールできるようになっているのでスペースがあまり余裕がない人でも使えます。(パッチごとに分けてインストール出来ることはあまり知られていないかもしれません。)楽器ごとのロードは非常にスムーズで待ち時間がほとんどなくロードできるので思いの他手軽に使える音源だと思います。動作も大変軽い。(似た形式の統合型大規模音源ですとCinesamples Musioよりも大分軽い印象を受けます。)ステレオイメージのコントロールがスイッチですぐ切り替えられるというのは複数の楽器を配置する際にはステレオフィールドにどのように配置するか試行錯誤する際に非常に役立つと思います。全体的なサウンドの印象としては非常に洗練されているといいますか生々しさというよりも優等生的な音色のものが多く音楽制作では良くも悪くも非常に使いやすいタイプの音色がそろっていると思います。良く鳴る楽器といった印象で、ダイナミクスの細かい調整が必要ないように用意されているといいますか、安定しているといいますか。箏や三味線といった日本楽器も用意されていますが、完全に西洋文脈の音源ですのでキースイッチは用意されているもののそれぞれの奏法ごとではありませんので西洋楽器として扱う人向けです。そもそも小規模な箱で演奏されるリアルなアーティキュレーションが用意された専用音源が大規模なミックスで混ぜやすいかというと一概には言えませんのでそれは利点にもなります。
また、民族楽器ということで様々なプリセットがあらかじめ用意されたマイクロチューニングがあるのが非常に好印象です。競合というとBest ServiceのEthno World 6などもあると思いますが、Opusエンジンに統合されてから、East Westの音源が一括でソート出来て楽器選びが一つのプラグインで出来るようになっているのでライブラリごと、あるいは楽器カテゴリーごとに探すことでより柔軟に楽器の吟味が出来るという点は他の多くの大型音源ではまねできないポイントかもしれません。総じてある程度完成された楽器をすぐにミックスに投入したいという人向けとしては確かに便利で音も安定しているので、民族楽器の不安定な鳴りや生々しい表現が欲しい人には向きませんが、実践的に使うという意味ではなかなか良くできたライブラリだと思います。

セール情報

現在SilkとGypsyをセットにしたバンドルセールを中心に格安になっているようです。(普段は50%OFFくらい。バンドルとしては最安の割引のようです。)