【Review】Plugin Alliance「Shadow Hills Mastering Compressor Class A」レビュー(Shadow Hills Mastering Compressor Class A Limited Editionを忠実に再現したマスタリングコンプレッサー・機能と使い方・評価・セール情報)


製品情報

エリートマスタリングコンプレッサーのさらにスムーズなサウンドバージョン

今日最も権威のあるハードウェアコンプレッサーの1つへのアップグレード

特許取得済みの TMT モデリングで強化された Shadow Hills Mastering Compressor Class A Limited Edition は、これまでに製造された中で最も希少かつ強力なハイエンド コンプレッサーの 1 つです。2012 年に Vintage King は、Class A のハードウェア バージョンをリリースしましたが、生産台数は 50 台のみに限定されていました。特許取得済みの TMT モデリングにより、Brainworx はこの伝説的なハードウェアの正確なエミュレーションを作成し、拡張機能とより強力な VCA でオリジナルを改良しました。


クラスAコンプレッションとさらに優れたトランスフォーマーの融合

限定版のマスタリング コンプレッサーでは、Shadow Hills Industries は、Lundahl 入力トランスフォーマーを使用した最新のクラス A ディスクリート コンプレッサー セクションを組み込み、各コンプレッサーを Mogami ケーブルで手作業で配線しました。これは、Brainworx Audio がこれらの限定ユニットの 1 つをモデル化する際に重要な要素であり、限定版バージョンにオリジナルとは異なる特性を与えるものでした。この限定版では、Brainworx は、TMT、ミッドサイド処理、モノ メーカー、ステレオ幅、パラレル ミックス、追加のサイドチェーン フィルターを備えた、有名な格納式エクストラ ユニットを組み込みました。

よりスムーズな圧縮とより速く、パンチの効いたトーンを同時に実現

オリジナルの Shadow Hills Industries Mastering Compressor との厳しい対決テスト中に、プロオーディオ エンジニアは、Class A バージョンの方がよりスムーズな圧縮サウンド、より迫力のある VCA、より顕著な音の次元、より大きな「サイズ」感覚と奥行きの知覚を特徴としていることを何度も確認しました。

シャドウヒルズのさらに豊かな風味

Shadow Hills Mastering Compressor の両方のバージョンでゲインを同じ値に設定すると、クラス A ハードウェア バージョンはおよそ 1 ~ 3 dB 高くクロックされ、通過するすべての音に厚みと豊かさのある音色をもたらします。簡単に言えば、この限定版 RED クラス A バージョンは、オリジナルの GREEN バージョンよりもパンチが効いていて、高速で、多用途です。ドラム バスに GREEN、マスターに RED を試してみれば、きっとがっかりすることはありません。

特徴
Shadow Hills Industries が推奨する Shadow Hills Mastering Compressor のオリジナル クラス A 限定版を忠実にエミュレートします。
クラス A ディスクリート コンプレッサー セクション。
ステレオ、デュアルモノ、M/S モード。
2 段階の圧縮技術用に光学圧縮セクションと個別圧縮セクションを分離します。
切り替え可能な出力トランス: ニッケルはトップエンドに美しい輝きを加え、鉄は中音域に少し特徴を加え、スチールは高調波歪みを追加します。

詳しい製品内容は製品ページも確認してみてください。

Shadow Hills Mastering Compressor Class Aの機能と使い方

Plugin Alliance「Shadow Hills Mastering Compressor Class A」は50台の限定生産によるマスタリングコンプレッサーShadow Hills Mastering Compressor Class A Limited Editionをエミュレートしたプラグイン。同社のプラグインPlugin Alliance「Shadow Hills Mastering Compressor」の限定モデルということで別物のモデルです。しかしながら、パラメータの配置はほとんど共通しています。オプティカルとVCAの2段によるコンプレッサーという点も同様です。Shadow Hills Mastering Compressor Class AとShadow Hills Mastering Compressorは操作が共通する部分も多いので簡単に記載することにすると、ステレオの場合は右半分のノブ、デュアルモノで独立した2チャンネル処理をする場合はデュアルモノのスイッチを押してそれぞれ左と右のパラメータを操作します。オプティカルとVCAはそれぞれバイパススイッチがあるのでどちらかだけ使用することもできます。まずオプティカルが前段として信号処理するのでスレッショルドで閾値に引っ掛けてリダクション、メイクアップゲインでその後の信号のゲインの調整をします。VCAはおおよそ一般的なコンプレッサーと同様操作でレシオとスレッショルド、アタック、リリースのリカバーを設定し、ゲインで最終的なゲイン値を調子します。



Shadow Hills Mastering Compressorと同様にトランス回路には3パターンのバリエーションがあり、画面中央のノブで選択します。






Shadow Hills Mastering CompressorとShadow Hills Mastering Compressor Class Aの違いについて

恐らく気になるのがShadow Hills Mastering CompressorとShadow Hills Mastering Compressor Class Aの違いについてでしょう。何が違うのか、あるいはその違いが有意かというところは重要なポイントであることは間違いと思います。まずプラグイン特有の違いについて客観的なところからみていくとShadow Hills Mastering Compressor Class AにはShadow Hills Mastering Compressorにはない追加機能が複数搭載されている点が挙げられます。まず、BrainworxのおなじみのTMT機能が備わっている点です。これはハードウェアごとの個体差(具体的には周波数特性など)のバリエーションを変えることが出来る機能で、トラックごとに異なるバージョンをインサートすることなどが出来るようになっています。これが必要な人はClass Aは条件が良いといえるでしょう。また、ヘッドルームのコントロールやステレオイメージの調整、低域のモノラル化する機能など便利機能が搭載されている点も特徴的。


無印には備わっていません。

また、元々のハードウェア自体の特性の違いというところも重要です。メーカーによるとよりスムーズなコンプレッションとより速く、パンチの効いたトーンを得るのに適しているということです。Class A バージョンの方がよりスムーズなコンプレッションサウンド、より迫力のある VCA、より顕著な音の次元、より大きな「サイズ」感覚と奥行きの知覚こういったキーワードを好む人にはより最適なモデルということになります。またこれは測定することでわかることではあるのですが、Shadow Hills Mastering Compressor の両方のバージョンで同ゲインで比較するとクラス A ハードウェア バージョンはおよそ 1 ~ 3 dB 高くクロックされるようです。また、それぞれのトランス回路の周波数特性自体も異なることが確認されました。Steelで測定してみるとやはりdBの違いだけでなく周波数特性が似ているようでありながらも大分違うことが確認できます。


歪特性についてみていくとおおよそ似たような特性が確認できますが、若干異なることは目視できるかと思います。



評価

さてここまでShadow Hills Mastering CompressorとShadow Hills Mastering Compressor Class Aについて比較してみたわけですが、上述の通りそもそものハードウェア自体が異なり、機能も異なりますのでどちらかの優劣をつけるといった話はナンセンスかもしれません。しかしながら音の特性を可能な限り同条件で比較してみてもコンプレッサー自体の特性(スピードなど)はもちろん周波数特性や歪特性などによる音の質感の違いは比べてみると明らかに違うことが分かります。好みの問題もあるでしょうが、Shadow Hills Mastering Compressor Class Aの方が全体的に煌びやかなサチュレーションとコンプレッションで明瞭性が得られていると考えます。サウンドがすっきりするというのでしょうか。(なお良し悪しの話ではないので注意。)筆者としてはShadow Hills Mastering Compressor Class Aの方が好みのサウンドです。全くバイアスを排除して深いことを考えずにどちらかを選ぶとすればShadow Hills Mastering Compressor Class Aを筆者を選ぶと思います。(パラメータが純粋に強化されて多いというの客観的な要素もあるのですが)だだし使用するシーンなどによって異なると思いますので好みのモデルを選択するのが一番だと思います。

セール情報

セール頻度は比較的多いかもしれません。キャンペーンによって割引が比較的変動している印象があるので(30-40ドルあたりで推移しつつ割引されている印象があります。)定期的にチェックしてみてください。