【Review】Native Instruments「Alicia's Keys」レビュー(アリシア・キーズが所有するYamaha™ C3 Neo グランド ピアノを彼女自身の演奏により忠実に再現したグランドピアノ音源・使い方・評価・セール情報)

【Review】Native Instruments「Alicia's Keys」レビュー(アリシア・キーズが所有するYamaha™ C3 Neo グランド ピアノを彼女自身の演奏により忠実に再現したグランドピアノ音源・使い方・評価)

製品情報

アリシアのスタジオからあなたのスタジオへ

アリシア キーズは、デンマークのサンプル スペシャリストである Thomas Skarbye (社名 Scarbee でよく知られています) とインパルス レスポンスの専門家 Ernest Cholakis とともに、プロの基準を満たし、スーパースターとしての彼女のトレードマークとなったソウルフルなサウンドを体現するバーチャル ピアノを作成しました。これは、ミス キーズが複数のグラミー賞を受賞し、チャートのトップに上り詰めるのに貢献したピアノ サウンドです。


ALICIA'S KEYS は彼女自身の演奏からサンプリングされ、彼女の信頼できるエンジニア、アン・ミンシエリの監督の下、アーティスト自身のスタジオで録音されました。





アリシア独自の鍵

インストゥルメントのサンプルは、Alicia Keys 独自の Yamaha™ C3 Neo グランド ピアノからのものです。このユニークで人気の高い楽器は、2002 年のヤマハ創立 100 周年を記念して製作され、コンサバトリー コレクション ラインの最上位を表します。 C3 Neo の絶妙でユニークなサウンドは、トーマス・スカルビー、Kontakt スクリプトの魔術師ニルス・リバーグ、グラミー賞受賞エンジニアのアン・ミンシエリによって丹念に録音され、この特別な楽器を誰もが利用できるようになりました。ビンテージのマイクとプリアンプを使用し、アリシアの演奏を詳細に分析することで、チームは C3 Neo の温かくソウルフルで感動的なサウンドを最高のニュアンスに至るまで捉えることに成功しました。

アリシア自身も「私たちは、これまで聞いたことのない最高のバーチャル ピアノを思いついたと自信を持っています。それを皆さんにご紹介できることに興奮しています。アン、トーマス、ニルスは素晴らしいチームです!」と語っています。

真実を保つ

ALICIA の KEYS を可能な限り本物にするために多大な努力が払われました。信じられないほどの精度で設計され、機械的なリリースノイズ、特別に開発された共鳴共鳴およびリリースシステム、さらにはキーを叩く指の音(オプション)などの微妙なディテールが組み込まれたこのユニークな楽器は、生き生きとしたリアリズムをたっぷりと届けます。実際、アリシア・キーズ自身が最新アルバム『The Element of Freedom』でのみこの曲を使用したほどです。



特徴
アリシア・キーズ自身と協力して開発
17 GBのサンプル、キーごとに12のベロシティレイヤー
本格的なサステインペダルの感触

この製品は無料Kontakt Playerに対応しています。(Native Instruments製の製品はほとんどKontakt Playerに対応しています。)また、Komplete Ultimate以上にも収録されています。詳しい製品内容は製品ページも確認してみてください。

使い方・機能紹介

Native Instruments「Alicia's Keys」RnBの歌姫とも称されるアメリカの歌手アリシア・キーズが所有するYamaha™ C3 Neo グランド ピアノを彼女自身の演奏により忠実に再現したグランドピアノ音源です。Yamaha C3 Neoという希少なアニバーサリーモデルは2002 年のヤマハ創立 100 周年を記念して製作されたものです。
総容量は17GBと巨大音源ではないですが、キーごとに12のベロシティレイヤーが用意されているように一定のボリュームのある音源。元となった楽器自体はひとつですが、後付けの内蔵リバーブやエフェクト処理のセットアップがされたプリセットがいくつか用意されています。


機能としてはKontaktフルバージョンではおなじみのEditモードもありますが、UIとしてもなかなか充実した機能が搭載されているのが特徴。楽器由来のコントロールパラメータが多数用意されているので、自然に理想の楽器の音色がつくりやすいようになっています。まz、リバーブはデジタルリバーブでルームサイズとリバーブ量をコントロールするほか、コンボリューションリバーブでいくつかの部屋のモデルが用意されていて、仕上げのステレオイメージャーで必要な大きさの音像に調整できます。面白いのは聴衆と演奏家の2視点から選択できるところ。ステレオイメージャーとしては使いやすい。パラメータは自体はシンプルですが、内蔵ものとしてはそれだけでもステレオイメージの理想形に近づけられるのでよくできている方だと思います。空間系はおまけ以上の価値を見出すことができると考えます。


鍵盤はベロシティレイヤーカーブをプルダウンで選択。迷わずに済みます。Finger AttackはMIDI入力から指が当たって発音するまでのレイテンシーを設定します。具体的にはサンプル開始のオフセット量を調整します。 100% に設定すると、アタックが遅くなりますが、指がキーに触れるとノイズが多くなります。 値を低くすると、アタックが速くなり、レイテンシーが短くなります。
Selfmaskingは要は音の減衰をコントロールするパラメータで、鳴り響いた音が次の音をマスキングする際にどのように処理するかを設定できます。音の頻度に合わせて適切なマスキング処理のためのオプションがあり選択できます。


ペダルはハーフペダルの有無とペダルのサステインとソステヌートのCC設定を設定できます。ハーフペダルのシミュレーションは インパルス応答に基づいており、 これを有効にすると、サスティンペダルを徐々に踏むつれて連続的に共鳴音が増えます。なお、連続値を送信できるサスティン ペダルを使っていることを前提としています。



レゾナンスでは、ペダルを踏んだ時に、その音の倍音に対応する他の弦も共鳴するアコースティックピアノの共鳴をエミュレートします。ペダルアップは通常の共鳴の度合い。つまりペダルを使用して持続するのではなく、物理的に押されるキーのさまざまな共鳴の量です。Downはペダルの共鳴。その特性上大きく設定すると負荷が大きくかかる点は留意する必要があります。Voicesは共鳴の最大値を設定して制限できます。

後は、よくあるキーノイズです。
アップダウンそれぞれ設定できる点とペダルノイズも踏む、離すをそれぞれ設定できる点がやや柔軟性があります。マイクノイズをミックスするオプションも用意されています。


評価

まず、一般的な楽器のモデルなどの観点は考慮に入れず、ピアノ音源としてのスペックをみてみると非圧縮17GB(ロスレスで7GBほどになります)とコンパクトな音源です。(50GB超えのEast WestピアノやVSLのSynchron Pianoと比較して)この容量の音源は意外と多く、ピアノ音源全体を見た時に以外にボリュームゾーンな気もします。ロード、プリセットの切り替えには一瞬時間がかかりますが、軽い方と考えても良いと思います。これは作曲の際に使う絵では必ずしも優劣に直結するのではなく、むしろベロシティレイヤーの多い音源の方がコントロールが難しいことは実際の楽器を弾いたことがある人ならばわかると思います。
モデルとなった楽器は異なりますが、誤解を避けずにいうとXLN AudioのAddictive Keysとバーチャルインストゥルメントの雰囲気は似ていると感じる人もいるかもしれません。(ベロシティのコントロール性や音色の雰囲気。しかし、楽器の違いや容量の差もあるのでしょうかAddictive Keysよりも空気感を感じクリーンな印象を受けたりします。)楽器自体は希少ですが、極端な癖のある楽器という訳でもないようで(YAMAHAということもありますが、、、)適度に低音が出てすかすかということもなくバランスも良いので真新しい音色を求める人向けではなく割と大衆的に好まれるタイプのオーソドックスなピアノサウンドかもしれません。(RnBに限らずポップなジャンルを幅広くということです。)本人が演奏したものをサンプリングしたということですが、筆者の聞いた限りだと実際のサンプル素材の内容に反映されているというよりもむしろアイコン的なものかもしれません。
また前述のサンプリング数などを鑑みると、その設計上ソロのクラシックの完璧な再現などは難しいと思いますが、ソリッドで適度な存在感もあるのでポピュラー音楽やセッション、バンドのパートに組み入れやすいタイプの音源だと思います。また、UIはシンプルながらも外部エフェクトで一から処理すると手間がかかるような音色の調整が最適化されたパラメータでいじれて、楽器の響きを微調整しやすいので、実用性のある良いUI設計だと評価できます。音色ももちろんですが、機能もなかなか良いところ。
割と直感的に立ち上げて雰囲気を確認してそのままこれでいこうとなりそうな音源だと思いますね。

セール情報

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