【Review】Waves「Space Rider」レビュー(空間エフェクトプラグイン、機能と使い方、評価、セール情報)


【Review】Waves「Space Rider」レビュー(空間エフェクトプラグイン、機能と使い方、評価、セール情報)


製品情報


「秘密兵器」のダイナミックなライダーを備えた空間エフェクトスイート
トラックに変化、驚き、特別な瞬間を作り出すのは難しい場合があります。複数のエフェクト バスと多数のオートメーション レーンをセットアップするには時間がかかりますが、Space Rider を使用するとその必要はありません。Space Rider は、リバーブ、ディレイ、コーラスという 3 つの高品質エフェクトを、スピードを重視して構築された 1 つの合理化されたインターフェイスに組み合わせています。ボタンをクリックするだけで、コーラスをディレイに、ディレイをリバーブに送ることができ、トラックに活気を与える深い空間効果をもたらします。


しかし、それはほんの始まりにすぎません。

Space Rider の秘密兵器は、任意のパラメーターに割り当て可能なダイナミックな Riderです。ライダーを操作してさまざまなエフェクトを変形させ、瞬時に動きと興味を生み出します。また、内蔵のエンベロープ シェイパーを使用して、Rider が入力オーディオ信号に動的に応答するようにすることもでき、通常はセットアップに時間がかかるエフェクトを実現します。

複雑な自動化、ルーティング、送信/返送の煩わしさはもうありません。かつてはエンジニアリングのバックフリップが必要だった詳細な結果が、数回クリックするだけで達成できるようになりました。

空間効果をリアルタイムで自動化する

コーラスを注入したディレイスローから、音楽に合わせて動くリバーブテールまで、Space Rider を使用すると、マウスを数回クリックするだけで FX をすばやく自動化できます。任意のパラメーターを「Rider」に割り当て、Envelope Follower をアクティブにして入力オーディオにリアルタイムに反応します。従来のオートメーションで何時間もかかる作業を省略して、エフェクトを簡単に「呼吸」させます。


機能: 空間効果をリアルタイムで自動化します。

ルーティングの煩わしさはもう終わり

ノブをひねるだけで、コーラスをディレイにルーティングし、次にディレイをリバーブにルーティングします。複数のチャンネル、複数のプラグイン、複雑なルーティングは必要ありません。

高品質エフェクトのトリオ

Space Rider は 2 種類のリバーブに加え、ディレイとコーラス エフェクトを提供します。これらはすべて新しく設計され、ヴィンテージと最新のプロセッサーの両方からインスピレーションを得ています。これらのエフェクトを並べて配置することで、Space Rider を使用すると、望む結果をより迅速に得ることができ、存在することを知らなかった音のテクスチャーを探索することもできます。

高速でクリエイティブなサウンドシェイピング

内蔵のフィルタリング、幅操作、モジュレーションオフセットを使用してエフェクトを即座に変換し、リバーブ、ディレイ、コーラスで聞いたことのないサウンドを作成します。

グラミー賞受賞エンジニアによるプリセット

Space Rider には、音楽業界のトップ プロデューサーとミキサーが作成したプリセットが含まれています: グレッグ ウェルズ (デュア リパ)、マット シェーファー (ケンドリック ラマー)、ル ディアス (ジェイ Z)、ニール H ポーグ (ドージャ キャット)、トニー マセラティ (ビヨンセ)、プレストンリード(カニエ・ウェスト)など。また、 StudioVerseにある Space Rider をフィーチャーした完全なミックス チェーンもチェックしてください。

特徴
  • リバーブ、ディレイ、コーラスを 1 つの使いやすい UI で実現
  • Dynamic Rider は複雑な自動化とルーティングにかかる​​時間を節約します
  • Rider を使用してさまざまなエフェクト間をモーフします
  • Rider のエンベロープ シェイパーは入力信号に動的に応答します。
  • ゼロから作り上げられた新しいリバーブ/ディレイ/コーラスアルゴリズム
  • コーラスをディレイに、ディレイをリバーブに簡単に送信
  • デュア・リパ、ケンドリック・ラマー、ドージャ・キャットなどのグラミー賞受賞プロデューサーやミキサーによるプリセット




製品情報は製品ページでも確認してみてください。
Space Rider

機能と使い方

Waves「Space Rider」はコーラス、ディレイ、リバーブが搭載されている空間エフェクトプラグイン。それぞれのエフェクトモジュールヴィンテージハードウェアから新しいハードまでいいところどりで設計されているということです。
それぞれのエフェクトが独立してかかった信号がまとめられてOutに送られるだけでなく、それぞれのセクションにあるセンドによって、右隣のエフェクトにコーラス→ディレイ→リバーブといったように信号を送ることもできるようになっています。それぞれのセクションをみてみると非常に見慣れたパラメータが揃っていて説明不要かもしれません。


コーラスには2モード、ディレイにはピンポンディレイ、リバーブにはプレートとスペースタイプが用意されています。それぞれのエフェクトは名称の隣にあるボタンでバイパス可能。ミックス量も上部のノブで制御できます。そして重要なのがRiderコントロール。これはモジュレーションインプットになっており、α、βをそれぞれノブの稼働範囲(モジュレーション量の動くことが出来る範囲)を設定して、スライダーを動かすことで複数のパラメータを同時に動かすことが出来ます。パラメータはノブほとんどに割り当てることが出来ます。操作方法がやや分かりにくいので補足しておくとαβどちらかを押してノブを動かすとモジュレーションの開始点が設定されるのでノブを回すことで終点を設定します。(可動範囲に色がつきます)αにたいしてβスイッチは逆回りのモジュレーション。そして、マクロコントロールのように手動で制御するだけでなく、Auto機能によってオーディオ信号をトリガーとして、スライダーを左右に動かすことが可能。また、このモジュレーションはトリガーとなるオーディオ信号のスレッショルドを設定する、センシティビティとスレッショルドにかかって検出された後にモジュレーションを開始するまでの時間、あるいは終了するまでの時間を設定するアタック、リリースによってオーディオ信号に対するモジュレーションの勢いを制御できるようになっています。


評価

オーディオ信号をトリガーとしてモジュレーションをオンにすることが出来るユニークなプラグイン。ほとんどのパラメータノブに対してモジュレーションを設定できるため、自由度が高いのと、オーディオに対してトリガーのセンシティビティとアタックリリースをコントロールすることによってオーディオ信号の特性に合わせてモジュレーションの勢いをコントロールできるという点が優秀です。プラックのようなパーカッシブなサウンドに対して、アタックが行われた際のみに空間エフェクトがかかり、リリースを短くすることで、濁りを回避するといった使い方も可能。空間エフェクトをサウンドを不明瞭にすることなく、瞬間的にかけるといった使い方が良い印象。
また、フィードバック量を増やす、等でサウンドをゆっくりとカオスな雰囲気にするといった使い方もできます。また、コーラスディレイリバーブをセンドを使用することによって、となりのエフェクトに送ることが出来るというのはDAWで行う以上に簡単なだけでなく、このパラメータさえもモジュレーションできるといったところが可能性を感じます。
一つ注文を付けるとするならば、はじめにモジュレーションのルーティングを行う際にαβを一度押す関係上モジュレーションオートメーションが停止してしまいますので(既にモジュレーションが設定されていてモジュレーション量をコントロールする分には問題ありません)、再生が行われたまま、流れ作業でモジュレーションを設定できればなお良しといったところえでしょうか。総じて個々のエフェクト自体はシンプルですが、単にマクロコントロールとしての全体的なモジュレーションコントロールだけでなく革新的な機能としてオーディオトリガーによるモジュレーションが搭載されているという点がこのプラグインの可能性を大きく広げているといっても良いでしょう。