【Review】iZotope「Neoverb」レビュー(AIアシスタント機能が搭載されたリバーブプラグイン・機能と使い方・評価・競合製品との比較・最安値とセール情報)

製品情報



Ozone と Nectar の背後にあり、伝説的な Exponential Audio テクノロジーを搭載した iZotope Neoverb は、音楽プロデューサー向けの最もインテリジェントなリバーブ プラグインです。時間を節約 - 試行錯誤を忘れて、ミックスを濁すことなく、ボーカルや楽器のためのユニークなスペースを数秒でデザインできます。新しいリアルタイム リバーブ アシスタントは、クリエイティブなニーズに応じてリバーブの選択とブレンドをガイドします。AI を活用した EQ セクションはオーディオを聞き、アーティファクト、泥、マスキングを回避します。奥深い Advanced パネルとボーカルや楽器用の多数のプリセットを探索し、独自のタッチを追加します。あなたが技術に磨きをかけている新人プロデューサーであっても、最新のプロジェクトに携わるベテランであっても、Neoverb を使用すると、より短時間で優れたリバーブ サウンドを得ることができます。

詳細は製品ページを確認してみてください。
国内ストアは日本語で記載されています。

iZotope「Neoverb」の機能と使い方

NeoverはAIアシスタント機能によるリバーブ設定を提案する機能が搭載されたリバーブプラグイン。特徴的なモーフィングパッドが印象的なUI。

AIアシスタント機能は非常に制作に対して合理的に設計されており、リアルなリバーブか、劇的なリバーブか雰囲気を設定し、ルームサイズ、ドライウェットバランスに加え、サウンドのトーンの特性を選択して、音を鳴らしながら解析させます。

すると濁りのない最適化された設定がセッティングされます。しかしながらNeoverbのAIアシスタントは出発点に過ぎません。(そうはいうものの後述する膨大なパラメータを事前に提案してくれるのは非常に便利な機能であり、非常に恩恵を得ることができます。)Neoverbの基本的な設計としては3種類のリバーブを自在にブレンドするところにあります。Refrectionの他Plate、Chamber、Hall等から選択したリバーブを掛け合わせることによって理想のリバーブを作ることができるようになっています。中央のパッドをコントロールすることによってどれくらいの比率でブレンドするかを調整できるため非常に直感的です。


プレEQの他、リバーブ成分に対してEQをかけることができるというのも非常に便利なところ。さらに他のトラックとのマスキングについても処理を行うことができ、Izotope製品など対応したプラグインからの信号と競合する部分が網掛けで表示されるので、不要な箇所や干渉している箇所を一目でチェックしてアンマスクすることができるようになっています。

しかしながら、NeoverbはAI機能だけにとどまらず、リバーブとして非常にカスタマイズ性の優れており、拡張画面を開くとそれぞれのリバーブに対して、リバーブのDiffusion、Time等細かな設定をそれぞれ設定できるので、思ったままのリバーブの特性をデザインすることができるようになっています。また、リバーブテイルに対して滑らかにするように処理をするSmooth等も用意されているのでまさにリバーブデザイナーのようなプラグインです。



プリセットも大変充実しており、楽器ごとにプリセットが用意されているのですぐに楽器に当てはめることもできます。(空間全体として統一性を持たせるために個々で設定を変えたくないという用途の人もいるかとは思いますが。)




競合製品との比較

種類も方向性も異なるので競合しているかどうかよくわかりませんが、同じく、AIベースのプロファイルに基づく少なくとも操作性が似ている製品としてSonible「smart:reverb
」を取り上げてみましょう。こちらは楽器ごとのプロファイルに基づいて解析を行います。(細かなプロファイル設定はNeoverbと比較してなく、あくまで出発点でその後膨大なパラメータコントロールが出来るようになっています。)


最大限のコントロールを実現するために、smart:reverb ではリバーブの構造をインタラクティブに表示できます。その詳細なインターフェイスにより、周波数や時間依存の減衰率、時間の経過に伴うリバーブの広がりや密度の変化を変更することで、リバーブの深い構造を簡単に操作できます。Smart:reverb は、完全にパラメータ化可能なリバーブの柔軟性と、コンボリューション リバーブの透明性と音響の整合性を組み合わせたハイブリッド プラグインです。オーディオ プラグインには、リバーブ時間とプリディレイを変更したり、リバーブの幅を拡大したり、明瞭度を高めたり、色を変更したりするためのオプションが用意されています。さらに、smart:reverb には、サウンド デザインのためのサウンド レイヤリング機能が含まれています。

その後ディケイ等の細かい減衰等をカスタマイズできるのが特徴。リバーブの性格に合わせたモーフィングコントロールも用意されています。 

比べてみると全く別物の印象です。どちらがおすすめかというと本当にニーズに依りけりといったことろです。筆者のオペレートした限りの印象ですが、smart:reverbの方がうっすらとリバーブをかけたり、濁りを徹底的に排除するといった処理にはsmart:reverbは非常に良さそうな気がします。(筆者がsmart:reverbの操作の方が慣れているというのもあるので厳密なものではなく参考程度で)一方でsmart:reverbにはリバーブの種類の選択等実物のパラメータコントロールがほとんどなくあくまで物理的・数的なパラメータコントロールが目立ちます。そういったこともあり、リバーブのサウンドは深さや広がりを徹底的に微調整できるものの誤解を避けずに言うならば雰囲気はどれも非常に「似て」います。(あっさりとでもいうのでしょうか。)そのため、積極的に主張のあるリバーブを加えたい場合にはNeoverbの方が良さそうに感じました。

評価

非常に機能が多いですが、AIアシスタントのおかげもあり、あまり設定をするのに自信がない人であっても割とストレスフルに使えるように設計されています。(メイン画面に表示されるパラメータが少ないのもそういったニーズを踏まえて設計されている表れとみなすことができるかもしれません。)どちらかというと現実のリバーブを再現するというよりも、楽曲ごとに最適化された理想のリバーブをデザインするといったプラグインであり、音楽の魅力を最大限に発揮できるような設定を追求するクリエイターやエンジニア向けのプラグインだと思います。(濁りの回避やアンマスクといった用途でも非常に優秀ですが、より面白そうなのはどちらかというとクリエイティブ志向な気がしないでもないです。)



最安値とセール情報

最安値は税抜き24ドル。時折破格のセールが行われることがあるのでチェックしてみてください。

国内ストアはこちら。