【Review】Cableguys「FilterShaper XL」レビュー(大量のモジュレーション機能が搭載されたアナログデュアルフィルタープラグイン・使い方・評価・セール情報)

【Review】Cableguys「FilterShaper XL レビュー」(大量のモジュレーション機能が搭載されたアナログデュアルフィルタープラグイン・使い方・評価)

製品情報



FilterShaper XL は、2 つの強力なフィルター、マルチステージ ドライブ、非常に柔軟なモジュレーション フレームワークを備えた型破りなサウンド デザインに大きく飛躍しました。
シンセを、スピーカーから飛び出してくるひねくれた突然変異に変えます。ベースラインを泡立つようなパルスパターンに変換します。ドラムをエキサイティングなフィルター処理されたリズムと奇妙なモジュラースタイルの FX にモーフィングします。微妙なニュアンスや正確な微調整から、強力なスイープ、ステップ状のレゾナンス、巨大なウォブルまで可能です。


すごいアナログ



すべては 2 つの強力な Cableguys フィルターから始まります。クラシックなヴィンテージの暖かみからオーディオレートモジュレーション、そして叫び声をあげる自己発振まで、すべて驚くほどアナログなサウンドで実現します。

大量に調整可能



次に、2 つの組み合わせ可能な LFO と、変調可能なパラメーターごとに 1 つのエンベロープ フォロワーを使用して、物事を動かします。スピードと量に特化したLFOにより、信じられないほど進化する複雑なインタラクションが可能になります。

無限の柔軟性



Cableguys の簡単な LFO 描画ツールを使用して、想像できるあらゆるフィルターの動きを作成します。カーブ、ステップ、ランプなどあらゆる形状を数秒で描画し、トラックに新しいリズミカルな命を吹き込みます。

特徴
  • アナログのようなサウンド- 高品質のアナログ フィルターと同様に、FilterShaper XL は、最も困難で最速のモジュレーション設定であっても、常に素晴らしいサウンドを提供します。これは、ゼロ遅延フィードバック (ZDF) アルゴリズム、共振補償、内部飽和、信号パス全体のオーバーサンプリングを備えた、Cableguys 史上最高のフィルター DSP によってすべて可能になります。
  • 20 種類のカラフルなフィルター- 力強いベースライン、圧倒的なシンセ、変調されたパーカッション、爆発的な FX などを生み出す、20 種類の強力でパンチの効いたフィルター タイプを見つけてください。伝説的なセミモジュラー シンセサイザーの Sallen-Key フィルターからインスピレーションを得た、ファットでドライブ感のある Warm フィルターを選択してください。最新の精度が必要ですか? 代わりに、Cableguys の鮮明でクリアな Clean フィルターを使用してください。
  • 高度なレゾナンス コントロール- レゾナンスを調整するのがフィルターで最も楽しいかもしれません。しかし、レゾナンスが強いと、キーキーというフィードバックと大きな音量レベルが発生します。FilterShaper XL は、共振を安定したレベルに制限するセーフ モードですべてを制御します。上級ユーザーはこれをオフにして、自己発振フィルターの威力を最大限に発揮できます。もっと欲しい?Cableguys の Warm フィルターは、レゾナンス回路内にレゾナンス ドライブを追加し、限界まで押し上げられた本物のアナログ フィルターをエミュレートします。音量を上げると、ザラザラしたテクスチャーとベルベットのように滑らかな共鳴ピークが得られます。ハードモードでは、さらにエッジの効いたサウンドフレーバーが得られます。
  • デュアルドライブステージ- ディストーションがフィルターに命を吹き込みます - 各フィルターステージにパンチの効いたドライブセクションを備えているため、そのパワーを手に入れることができます。微妙なサチュレーションからフラットなディストーションまで。フィルターの前または後に切り替えて、大幅に異なるテクスチャを作成します。
  • 6 0 LFO と 50 のエンベロープ- 2 つのフィルター、60 の LFO と 50 のエンベロープフォロワーにより、サウンドを形成するための詳細な相互接続ツールボックスが得られます。パラメータ(カットオフ、レゾナンス、ボリューム、パン)をクリックするだけで、メインの LFO とエンベロープ フォロワーの編集を開始できます。次に、LFO 2 を使用して、時間の経過とともにシェイプを上下に移動します。専用のAmount LFOでモジュレーション自体の深さをコントロールします。また、Speed LFO を使用して、パターンをリズミカルに加速したり減速したりできます。
  • 簡単な LFO 編集- Cableguys のこれまでで最も簡単な LFO 編集ツールを使用すると、聞きたいフィルターの動きを正確に描くことが簡単になります。流れるようなカットオフ パターンとジューシーなレゾナンス スイープをデザインします。想像できるあらゆる形状を、クリックするだけで作成できます。簡単、早くて楽しいです。
  • 柔軟なエンベロープ フォロワー - エンベロープ フォロワーを使用して、シンセ、ベースライン、ドラム、メロディーなどあらゆるものを動的にフィルターします。シンセの音量が大きくなるにつれてカットオフを上げ、または音量が下がるにつれてレゾナンスを上げます。
  • 大量のプリセット- 賢く分類された 500 を超えるプリセットを使用して、数回クリックするだけでサウンドを見つけることができます。カテゴリ別に参照し、お気に入りを保存し、カスタム プリセットを見つけます。
その他詳細は製品ページを確認してください。


機能紹介・使い方


Filtershaper XLは2つのフィルターが搭載されたアナログフィルタースタイルが特徴のフィルター&マルチエフェクトプラグイン。ShaperBoxと同様に、Cableguysの代名詞ともいえるLFOを自在に描くことができるパレットが用意されているのが特徴。(この使いやすさは他のどのメーカーも到達していない一つの頂点だと思います。)シェイプの形状記憶や形状の反復等、思った通りのLFOシェイプがすぐかけるように線描モードが多数搭載されています。形状プリセットも用意されており、今回の新作も通常の形に加え、クリエイティブ、スイープといった様々な形状が用意されているのですぐLFOを用意出来るようになっています。
ここまでは前置きですが、フィルターは2機搭載されており、それぞれにパン、ボリューム(パラレルモード。共通して設定するシリアルモードも用意されています。)レゾナンスといった基本的なものが用意されています。フィルターの形状もハイパス、ローパス、バンドパスその他諸々に対し、バリエーションが用意されています。

LFOはノブと連動していて、線が表示されるのでどのパラメータをいじっているのか一目瞭然なのも良いところです。LFOにはエンベロープ機能によってスレッショルドを設定して、シェイピングすることも可能。
ドライブ量、ディストーションといったようにサウンドに棘と汚しを行うことができるのが重要なところで、通常のつるつるとしたフィルターだけでなく、サウンドにエッジを加えることが可能。


そして、タブで表示されているそれぞれのパラメータに対し、LFOシェイプをそれぞれ個別に描くことができるようになっています。タブだでなく、ノブをクリックするだけでLFO画面が切り替わります。LFOはそれぞれに対し2つ用意されており、波形とともに2つのLFOの組み合わせが線で表示されるので大変わかりやすいUI。フィルター設定したものンも、左右の大きなフィルターノブにしっかりとLFOイメージが表示されるので複雑なパラメータが大量に用意されているにもかかわらず、難しいところがほとんど感じさせないという点では流石の設計です。


プリセットもデータベース構造になっており、リズミックパターンの性格やキャラクターといった分類して欲しいカテゴリーに分けて用意されているので、非常に使いやすさがあります。プリセットが大量にありますが、センスの良いものも多くそろっている印象です。



ShaperBox 3 Filterとの違い

ShaperBox 3のフィルターと比較してみましょう。こちらはShaperBox 3の単一モジュールとしてロードすることが可能で、(エフェクトラック内に2つはロードできないはずです)このようにマルチバンド対応であることが特徴です。(FilterShaper XLではこの機能が抜けているのは想定される用途等にも関係していると思われ、おそらく意図的です。)LFOシェイプをイラストレーターのように描くことができるのも同様ですが、レゾナンス等のモジュレーションには対応しておりません。そのため、LFOのシェーピングの使いやすさ以外はほとんど全く別物といった印象があります。




評価

まず、驚かされるのは大量のLFOモジュレーション系のプラグインにもかかわらず、視認性が徹底されており、全てのパラメータの動きをリアルタイムで把握してセッティングできるという点です。全てのLFOの動きが一画面でノブに表示されるので、今何が起きているのかがUIで全て伝わります。
そして、サウンドのざらつきと棘のあるサウンドはなかなか良い印象で、これが上記の合理的なエフェクトコントロールと組み合わさることで、このプラグインをこれまでありそうでないユニークなものにしていると思います。
そのため、とりわけダンスミュージック系やそのエッセンスが入った音楽を作る人で、サウンドに有機的な質感やざらつき、質量感を欲しいひとにとっては視野に入るプラグインだと思います。Cableguysのシェーピング機能と組み合わさることで機能はたくさんですが、割とシンプルなプラグインなので(できることは多いですが、基本的にサウンドにエッジを加えて揺らすという点では一貫しています。やりたいことの方向性が定まっているプラグインです。)主力入りしやすいプラグインだと思います。まだ(というより実現するかはわかりませんが)Shaperbox内で使用できるわけではなさそうなのですが、もしロードできるようになったら非常に面白いと思いました。

Filtershaper XL

セール情報

現在発売を記念して格安になっています。

Filtershaper XL