【Review】Wavelet Audio「Cabal 8」レビュー(8弦エレキギター音源、使い方・評価・セール情報)


Wavelet Audio「Cabal 8」レビュー(8弦エレキギター音源、感想、使い勝手など)

だいぶ前に導入しました。8弦ギター音源です。Wavelet Audioはいろいろな音源を持っていることもあり、私的には密かに推しているディベロッパーです。ここの音源は音質だけでなく、ユーザビリティをきちんと考えてくれている印象があります。

全部入りを入手したので、クリーンギター「DI Clean」クランチギター「Crunch」ハイゲインディストーションギター「Hi-Gain」の3つパッチが用意されていました。私はバンドルで入手しましたが、別売りもされているみたいです。ということでレビューしていきたいと思います。

まず、メーカー情報。

メーカー情報



新種のバーチャルギター楽器が登場!あなたの音楽に8弦のパワーをもたらします。Cabal 8は、以下に詳述する新鮮で最先端の可能性を数多く備えています。 Cabal 8の1年半の継続的な作成のために、Wavelet Audioは、これまでにないほど柔軟にギターを使用できるようにする多くの機能を実装してきました。彼らの楽器は、非常に詳細なMIDIパーツを作成したり、リアルタイムですばやくスケッチしたりするのに便利です。Cabal 8を使用すると、実際のギター演奏を模倣した、パワフルでナチュラルな8弦ギターパーツを作成できます。ギターはさまざまなスタイルの作業に適しています。ハードな音楽ジャンルだけにとらわれないでください。
特徴
  • 編集を容易にするスタイリッシュで美しく直感的なUI
  • 柔軟で調整可能なギターチューニング(すべての弦)
  • 調整可能なピック、フレット、スクラッチ、およびリリースノイズ
  • リアルなビブラートとポルタメントのアルゴリズム
  • 2つのモード:リアルタイム演奏用と詳細なMIDIパート用
  • 真の倍増
  • 弦とアーティキュレーションごとに調整可能なレベルコントロール
  • 楽器全体をイコライズする可能性、または個別に選択した弦の特定のアーティキュレーション
  • アーティキュレーションルーティングマップを構成する可能性
  • 48 kHz / 24ビットの13500を超える手動編集サンプル。
  • 6つの主要なアーティキュレーション(サステイン、パームミュート、ショートパームミュート、ハーモニクス、X-Note、タッピング)と2つの追加のアーティキュレーション(FXサステイン、FXパームミュート)
  • アップ/ダウンピッキング
  • ノートあたり8ラウンドロビン
  • 3本のギター:DI Clean、Hi-Gain、Crunch
  • MIDIが含まれています
非圧縮は16GBと結構大きめです。

機能





DI CleanはFull モードとなっており、Main画面に加えMixer, Option画面が用意されています。ポストロックで良く聴くようなおなじみのサウンド。エフェクトがかかっていないので持ち前のアンプで調整できます。Crunch及びHi-GainはプリセットとなっておりMain画面のみ。ちなみにデモ音源のディストーションギターはHi-Gainそのままの音色です。(もちろん正確な確証は得られませんが、耳で聞いた限りではそうだと思います)

Main画面にみられるように、それぞれのパッチはキースイッチが豊富でサステイン、パームミュート、ショートパームミュート、ハーモニクス、X-Note、タッピングが用意されています。また、FXサステインとあるように、サビ前やエンディングでよく鳴るあの「ピィーン」といったギターの効果音も鳴らせます。そして、アップ、ダウン、アップ&ダウンとピッキングをキースイッチ切り替えられます。
ちなみにキースイッチモードは2つあり、鍵盤のキースイッチとヴェロシティによるキースイッチも―ドがあります。
また、面白いのは画面上部の8つの□マスのスイッチを押すと該当する弦をOFFにすることができます。なお演奏中は鳴らした音の弦の位置が赤く光ります。










Mixerモードが結構優れていて、EQとアーティキュレーションの設定ができます。まず、「Cabal 8」のミキサーは8つの弦ごとにヴォリュームコントロールができます。そしてEQにはSingleとAllモードがあり、Singleはなんと弦ごとに個別のEQカーブを描くことができます。これは作りこみたい人にはうれしい機能。そして、Allは8弦全てのEQの一括設定です。




また、下のArticulationsエリアではアーティキュレーションごとにヴォリュームコントロールができてしまいます。そのため、細かいアーティキュレーションの微調整がDAW上で調整することなく、音源内でできてしまいます。

そして、Option画面では簡単にツインギターの設定ができます。それぞれのギターをクリックするとギターを通常かツインかをON, OFFで切り替えることができます。画面中央のDelayではフィードバックを設定できます。また、下のヴォリュームコントロールではピッキングやフレット等のヴォリュームコントロールができます。





総合的な印象


まず、8弦ギターの音源ということで選択肢が限られているので大変貴重な音源。
モダンギターとあるように、古さを感じない即戦力のプリセットが用意されているのでとにかくアニソンやバンド系ではおなじみのHi-Gainではメタル系やハードロック系、DI Cleanではポストロックやバラード系等の音色を簡単に鳴らすことができるのは強み。バンドでよく耳にするドンピシャなサウンドが作れるのが素晴らしいです。

そのため、ギターや、ギターの音作りになれていない人でも簡単にその雰囲気を出せるのはありがたい。ただし、これよりも大容量の音源もあることも事実なので、どこで手を打つかは人それぞれだと思います。こちらは大御所音源より安く、アーティキュレーションを調整するのを効率的に行うことができる強みがあります。特にメインのギターは既に持っており、8弦のディストーションだけほしいという人もいるかと思いますが、セール時に単品であれば30ドル以下で手に入るのは他の音源にはない利点。

奏法パターンとしてのアーティキュレーションも充実しており、ギターを専門としていない私的な印象だとデモ音源を聴いた時点で十分リアルさを感じたので、問題ないと思います。また、クリーンの場合アンプを挿して音作りができます。
また、弦ごとにEQを設定できたり、アーティキュレーションごとにヴォリュームコントロールできるのはなかなか便利で、面倒なアーティキュレーションコントロールを効率化し、一方で作りこむこともできる音源といえますね。


セール情報

為替によって若干の差はありますが、30%OFFあたりでセールをすることが多いのでそれを超えるのはなかなか貴重です。定期的にチェックしてみてください。