【Review】Pulsar Audio「Pulsar 8200」レビュー(パラメトリックEQ GML 8200のエミュレーションプラグイン・使い方・評価・最安値・セール情報)

【Review】Pulsar Audio「Pulsar 8200」レビュー(パラメトリックEQ GML 8200のエミュレーションプラグイン)


製品情報

Pulsar 8200 は、パラメトリック EQ の発明者である George Massenburg* によって設計された伝説的な GML 8200の忠実なエミュレーションです。今日では完全な EQ コントロールは形式的なものですが、当時は目を見張るような目新しさでした。元のマシンと同じように、Pulsar 8200 は、タイトでソリッドなローエンド、クリスタルのようなハイエンド、周波数スペクトルの正確なコントロールを提供します。彼は、オリジナルのマシンを 80 年代に有名にし、今日でも使用されている、完全ディスクリートのクラス A アナログ電子機器を完全に複製しています。独自のフィルタリング形状と相まって、その並列トポロジーにより、直感的で独自のスペクトル整形が可能になり、滑らかな曲線が得られ、従来のデジタル EQ と比較してより自然な結果が得られ、独自の「アナログの個性」が維持されます。



更新された伝説
両方の長所を活かすアプローチ - 古いものと現代的なもの

Pulsar 8200 には、完全なオンスクリーン カーブ エディターとスペクトラム アナライザーが付属しています。この両方の長所を生かしたアプローチにより、元のユニットの特異な動作を強調しながら、EQ の変更の概要を正確に把握できます。使いやすいグラフィック インターフェイスにより、ミキシング アプリケーションのワークフローが大幅に高速化されます。


組み込みのディエッサーにより、EQ プロセスの一部として歯擦音や耳障りな音を除去して、洗練された結果を得ることができます。Frequency、Amount、Band Type コントロールを使用して、アグレッシブなボーカルの歯擦音を抑えたり、オーバーヘッドの高周波トランジェントをコントロールしたりできます。

パルサー 8200 バンド
Pulsar 8200 は、元のユニットのコンポーネントに正確なモデルであり、元のユニークなフィルター形状と並列 EQ 動作を完全にエミュレートし、他のユニットが追いつくのに苦労する EQ の動きに対しても自然なサウンドの修正を生成します。

Pulsar 8200 は最新の CPU を最大限に活用して、より少ないリソースでより多くのことを実行します。そのオーディオ アルゴリズムは非常に複雑ですが、多数のインスタンスを使用できます。サイズ変更可能なインターフェイスは、最新の機能の豊富な提供と相まって、Pulsar 8200 をトランスペアレント EQ の頼りになるものにします。
特徴
  • ビジュアルカーブ編集 -独特の形状のアナログ EQ カーブを直感的な方法で操作します。カーブエディターは非常に使いやすく、全体的な周波数応答が明確かつ簡潔に表示されます。下部パネルに触れずに、割り当てられた名前を含むフィルターのすべてのプロパティを編集できます。
  • ディエッサー -組み込まれたシンプルだが効率的なディエッサーにより、スペクトルのアグレッシブまたは過酷なトランジェントを完全に制御して、より洗練されたプロフェッショナルな結果を得ることができます。中央のパネルで、周波数、量、フィルターのタイプ (ベルまたはシェルフ) を選択します。
  • ミッドサイド処理 -ミッド/サイド モードで操作して、信号のセンターまたはステレオ情報に EQ 変更を加えます。リッスンボタンを使用すると、各信号を個別に試聴でき、画面には作業中のチャンネルのみが表示されるため、何をしているのかを常に把握できます。
  • 自動ゲイン -このコントロールはイコライゼーションによってもたらされた音量変化を補償し、出力レベルを入力と一致させます。C-Weighting ベースのアルゴリズムを使用して、EQ カーブ分析に基づいたレベル補正を導入します。この補正は EQ 設定にのみ依存するため、再生中には変化しません。
  • チルトフィルター -ベルとシェルフだけではできないこともあります。複雑な6ポールチルトフィルターを追加し、1つのノブで自然かつアナログスタイルの方法でミックス全体のトーンバランスを調整します。
  • Sub & Air バンド -パラレルパッシブイコライザーの哲学にインスピレーションを得た Air & Sub バンドにより、濁りや耳障りさを加えることなく、スペクトルの極度のハイエンドとローエンドを微調整することができます。
  • メータリング & スペクトラム アナライザー- 画面上のアナライザーは、オーディオ スペクトルをリアルタイム (高速および低速ウィンドウ設定) で表示するか、無限スペクトル設定で長期間表示します。さらに、ピークメータリングにより全体のダイナミクスを把握でき、RMS メーターによりラウドネスとレベルマッチングを監視できます。全体的なゲインメーターも利用可能です。
  • ゲインスケール -ゲインを大幅に減少または増加させる場合、ゲインスケールコントロールを使用すると、EQ カーブ全体を強調または減少させ、すべてのバンドのゲイン設定の乗数のように機能します。

引用元:Pulsar 8200 


機能紹介


Pulsar Audio「Pulsar 8200」スタジオでおなじみの 「GML 8200」のエミュレーションプラグイン。実機は以下のようになっています。(クリエイティブコモンズにより引用)

Pulsar Audio「Pulsar 8200」ではプラグインにビジュアライザーが容易されており、イメージしやすくなっています。下のEQノブは左右でLR(あるいはMSに切り替え可能)を独立して設定可能な5バンドのパラメトリックEQとなっています。ノブで操作するだけでなく、ビジュアルに配置されたEQポイントを操作することも可能。このビジュアルカーブの操作が非常に便利に設計されており、例えば(Windowsの場合)Cntrlを押しながらEQポイントを操作するとゆっくりとEQポイントを操作することができたり(手が滑らないようにします)、Shiftをおしながら操作するとその帯域の部分だけリッスンすることができます。
それぞれのバンドはゲイン量やQ幅等基本的な機能なので難しいことはありません。この2つのチャンネルはリンク可能。また、リッスンボタンが用意されているので瞬時に聴くことができるようになっています。オーバーサンプリングに対応。倍数を上げてあげると大分がらっと音が変わる印象。



また、少しユニークなのが、Pulsar Audio「Pulsar 8200」にはディエッサーが付いています。これは周波数帯域を指定して、リダクション量を設定できます。フィルターの種類は2種類用意されています。こちらも丁寧なことに、ディエッサーのターゲットとする帯域のフィルターが赤色で表示されて、干渉を受けるスペクトルの箇所が赤く表示されます。これは結構な親切設計だと思いますね。
また、2つのチャンネルの異なるEQ設定のビジュアルは画面中央のLR(あるいはMS)の文字を押すことで瞬時に切り替えることができるようになっています。

また、GML 8200を拡張してPulsar Audio「Pulsar 8200」ではハイカット フィルターとローカットフィルター、スペクトル全体の全体的なトーン バランスを調整するチルト フィルター(操作としてはざっくりいうならばEQカーブをシーソーのように傾けます。)、オーディオ範囲の極端な端で動作するエア バンドとサブ バンドのコントロールが用意されています。一番下の列に配置されたノブ。


また、追加機能として、ハイカット、ローカット、ハイシェルフ、ローシェルフ、チルトフィルター等が用意されております。もちろ全ての操作に対して、上のビジュアル画面でフィルターの動きやカーブの変化がリアルタイムで表示されます。

プリセットは楽器やマスタリング等用途に合わせたカテゴリー別プリセットが用意されています。





評価・まとめ

エミュレーション系のプラグインは基本的にノブとスイッチのみのプラグインが多くを占める中、Pulsar Audioの多くの製品はビジュアルでも確認できるようになっているため、非常にイメージしやすいだけでなく、上述の数々の便利機能が用意されているので、デジタルEQの操作感覚でしようできるのが非常に魅力的だと思います。肝心の音についていうならば、非常に光沢があり、クリーンでありながらも、デジタル的な物足りなさを感じさせないような、まさに大理石のような質感が加わります。同じPulsar AudioのEQエミュレーションプラグインであるMassiveと比較してみるとその音の違いは歴然で(Massiveは非常に暖かみと飽和の感じられるサウンド)全く別の音色です。

そのため、アナログ的な暖かみ飽和を求めるプラグインというよりも、サウンドに艶や煌めきを感じさせるようなモダンな風合いを求めるシーンに非常に効果的であり、オリジナルモデルの特性が大きく関与していることを踏まえてみても、業界のアナログエミュレーション系プラグインの中ではEQ特性としてやや特異な位置にある貴重なプラグインの一つだと思いますね。

Pulsar 8200 

セール情報・最安値


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