【Review】Universal Audio「Electra 88 Vintage Keyboard Studio」レビュー(Rhodes Eighty Eight Suitcase Mark Iエレクトリックピアノ音源)
製品情報
Electra 88 Vintage Keyboard Studio は、ミュージシャンやプロデューサーに、1970 年の Rhodes Eighty Eight スーツケース マーク 1 電子ピアノのインスピレーションを得た、アルバムに対応したサウンドを提供します。また、プロの制作ツールが豊富に揃った「ビンテージ」スタジオを備えており、箱内にほとんど見分けがつかないほどのトーンが得られます。実物から。
本物のロードス マジックで呪文を唱えましょう
Electra 88 のサウンドと演奏性は、一般的なエレクトリック ピアノ プラグインや高価なサンプル ライブラリを超えています。細心の注意を払ってメンテナンスされたヴィンテージ楽器の豊かで立体的なトーンとその信号経路全体を、指先で手に入れることができるようになりました。
プロスタジオのサウンドでキーを驚かせましょう
巧みに配置されたダイナミック、コンデンサー、リボン、チューブ マイク、本物の 1176 コンプレッション、スタジオ グレードのリバーブ、モジュレーション、EQ などを使用して、親しみのあるものから別世界のものまで、あらゆる用途にフィットするアナログ テクスチャとトーンのパレットを発見するでしょう。ジャンル。
クラシックなストンプボックスとアンプでトーンを形作る
完璧にエミュレートされたハイパワーアメリカン真空管コンボアンプの輝かしい鳴き声から、ビンテージ Mu-Tron III や Vox ワウのファンキーなサウンドまで、Electra 88 はヴィンテージ機器の驚くべきエミュレーションを提供し、常に飽きのこないエレクトリックピアノトーンを実現します。ミックスの中にあり、満足する資格があります。
感動的なアルバム対応プリセットで旅を楽しもう
瞬時のインスピレーションと最大限の楽しみのために厳選された Electra 88 のプリセットを使用して、ディープ ソウルや 70 年代のバラードから王道ジャズ/フュージョン、アンビエント サウンドスケープまで、完璧なサウンドを発見してください。
特徴
- 完璧にモデル化された 1970 年製 Rhodes Eighty Eight スーツケース マーク 1* 電子ピアノの豊かな音色を作品に追加します。
- ビンテージマイクやクラシックアンプなどが満載の厳選されたアナログスタジオに浸ってください。
- 伝説的なラックエフェクトとストンプボックスエミュレーションでプロのサウンドを作成
- インスピレーションを与えるために作られた 100 を超えるアルバム対応プリセットでインスピレーションを得る
- あらゆるオーディオインターフェイスで使用可能、ハードウェアは不要
機能紹介
Universal Audio「Electra 88 Vintage Keyboard Studio」はRhodesによる Eighty Eight Suitcase Mark Iエレクトリックピアノ音源の88鍵盤の実機をモデルにしたエミュレーション音源。総容量は約8.4GBにも及びます。
実機はこのようになっています。シンプルなノブが付いているのも特徴。
メイン画面では実機に備わっているトレブル、ビブラートノブを操作可能。
エフェクトラックではUrei(現在のUniversal Audio)1176コンプレッサーを含むエフェクトラックが用意されております。コンプとEQのところのみエフェクトチェーンの並びを入れ替えることが可能。ある種のこだわりを感じます。
ペダル画面では数種類のモデルを選択可能なアンプやペダルのシミュレーションも用意されています。
まとめ・評価
比較的最近Rhodes公式からRhodes V8 Pro Virtual Instrumentがリリースされたのでこちらについても触れながらみていきましょう。
そもそもモデルが違うので単純な比較はもちろんできませんが、メーカーによる傾向等を分析する上では非常に有用です。Universal Audio「Electra 88 Vintage Keyboard Studio」はピアノの内部構造やメカニックに対する操作のバリエーションが非常に多く、総容量も約20GBほどにも及びます。あちらはサンプリングによって再現されたエレクトリックピアノ音源でサウンドはどちらかというと太目でハードウェア特有の癖やノイジーなところまで余すところなく再現している印象があります。
一方、Universal Audio「Electra 88 Vintage Keyboard Studio」のサウンドは(モデリングとサンプリングのハイブリッド系でしょうか?少なくとも容量から推測するにサンプリングはされているように思われます。聴いた印象にはなってしまいますが、音の特性からモデリングも採用されているように思われます。)非常に音が引き締まっていてクリアで、シャープ。太さもありますが、クリアな印象とアタック感がシンプルで非常に使いやすさがあります。実機同様低音の複雑な音響もしっかり再現されていて、それでいて、楽曲で使う上で厄介な引っかかりや癖がないといいますか。実機自体の方が適切にメンテナンスされている可能性もありますね。
また、どちらかというとUniversal Audio「Electra 88 Vintage Keyboard Studio」はエレクトリックピアノ自体の機能の拡張性よりも音の再現性とアンプや、ロータリー、その他エフェクトの充実度で勝負している感触があります。ロータリーシミュレータや1176コンプ等の搭載されたエフェクトラックはまさにUniversal Audioのエフェクトプラグインからの採用であり(全く同じかどうかは不明ですが、少なくとも同様の技術により用意されていることは確かです)、まさに高品質なハードウェアエミュレーションで音を作っていくといったところでしょうか。音質はもちろんですが、何より他のエレクトリックピアノ音源には用意されていないオプションもまた、差別化しています。
そのため、そのまま使うよりもむしろアンプを通したり、ロータリースピーカーを使用したり、音を加工することでより真価を発揮する音源のように感じます。(そのままの音ももちろん良いですが、音作りをした方がよりクオリティを感じられ、より深い感動があります。)