【Review】HÖSS AUDIO「Epia」レビュー(Rhodes Stage 73エレクトリックピアノ音源)

HÖSS AUDIO「Epia」レビュー(Rhodes Stage 73エレクトリックピアノ音源)


入手していたので使ってみました。

メーカー情報

EPIA は、Kontakt 用に深くサンプリングされた Rhodes Stage 73 ライブラリです。温かみのある柔軟なサウンドと、ほとんどのニーズをカバーする一連のマッチング エフェクトが含まれており、さらにそれをさらに進めるために、オプションのインタラクティブ シンセ エンジンが「シンセティック レイヤー」という名前で追加されています。



シンセティック レイヤーは、ベロシティに反応するようにプログラムされた単純なシンセ エンジンであり、ベロシティに応じてシンセの波形を多かれ少なかれ複雑にします。EPIA には 9 つのエフェクトがあり、ユーザーは 2 つの出力から選択できます: 直接出力、またはより多くのキャラクターのために一致するキャビネットのセットを備えた仮想アンプを介して出力します。EPIA は、豊かでクリーミーなサウンドから、絶叫するオーバードライブのファンキーな E.piano まで、幅広いサウンドに最適です。

特徴
  • A/R エンベロープ
  • ハンマーリリース音
  • ダイナミックレンジリミッター
  • ステレオワイドナー
  • LP フィルターと HP フィルターを使用した合成レイヤー


効果

  • テープ効果
  • コンプレッサー
  • WAHペダル(モジュレーションホイールでコントロール)
  • コーラス
  • オーバードライブ
  • フェイザー
  • ローテータ
  • コンボリューションリバーブ(19種類のリバーブ)
  • テープ遅延
  • 出力: ダイレクト OR 増幅
  • 11 キャビネット
技術仕様

  • 1.9GB
  • 532サンプル
  • 5回のラウンドロビン
  • ノートごとに 10 のベロシティ レイヤー
引用元:Epia

機能紹介

HÖSS AUDIO「Epia」はKontakt用のRhodes Stage 73エレクトリックピアノ音源。




UIは2画面で構成されています。


アタックリリースダイナミクスレンジ、ステレオ幅の他ハンマーリリース時のノイズを調整できるようになっています。Synthetic Layerというのがなかなか癖があり、ベロシティに反応するようにプログラムされた単純なシンセ エンジンであり、ベロシティに応じてシンセの波形を多かれ少なかれ複雑にするとのこと。通常のフィルターではなく、使ってみると何か内部でシンセ的な合成が行われているのかL.Pの値を上げると16bit風のサウンドになったりします。
FX画面では通常の一通りのエフェクトがそろっているのですが、テープエフェクト(ピッチ系)やキャビネット、ロータリー系も用意されています。これらが音源内で使えるのは便利ですが、専用のエフェクトを使えばよいかなと思うものもあるので何とも言えません。

評価

ディープサンプリング系の音源で総容量は約2GBほど。音が極端に細いわけでもなく、適度に豊かな音が鳴るのですが、音色は素朴です。他の音源と比べてRhodesのベルのようなハンマー音が控えめなので、変にソフト音源のにおいがすることもなく、自然ともいえます。


同モデルをフィジカルモデリング技術により再現収録しているArturia STAGE-73と比べると音が一回り細く聴こえますが、一概にデメリットというわけでもなく、音色がはっきりして粒がたっているものの柔らかであたたかみもあり、速いパッセージの場合より流麗に聴こえ良い印象です。音色の主張が激しい音源ではありませんが、軽いタッチでありながらも、電子楽器の質感もほどよく残っており、さりげなくエモーショナルな感触、デジタル感があまりしないものを探している人には上手くはまる可能性があります。