【Review】SAMPLESON「MetaPiano」レビュー(スペクトルモデリンググランドピアノ音源・評価・他ピアノ音源との比較等・最安値・セール情報)


リリース時点で気になってはいたのですが、なかなか話題になっていたので導入してみました。

メーカー情報

MetaPiano は、世界初のスペクトラル モデル グランド ピアノです。日本のコンサート グランド ピアノからの実際のサウンド キャプチャに基づいて構築され、数学アルゴリズムによって細心の注意を払って再構築されました。本物の楽器とは思えないほどリアルです。そしてとても軽量なので、メールで送信できます:)



非常に詳細なスペクトルモデルのグランドピアノ 


MetaPiano は、物理モデリングのような仮説的なアプローチではなく、実際のサンプルに基づいているため、リアルなサウンドを提供する技術であるスペクトル モデリングに基づいて作成されました。リアルだからリアルに聞こえます: サウンドは自然界と同じように作成されます (単純な正弦波を積み重ねる)。オーガニックで温かみを感じるのはこのためです。Sampleson は 64 を超える音色コンポーネントのグループ (リリース、ハンマー、キー ノイズ、メイン音色、レゾナンスなど) をマッピングし、スペクトル モデリングによってそれらを再作成し、わずか 60 MB にリアルで温かみのあるサウンドを非常に低い CPU 使用率でアーカイブしました。

完全な減衰 (ループなし)


スペクトル エンジンのおかげで、MetaPiano はループなしで実際のノートの全長を再現します。低音域では 1 分以上の減衰が聞こえます。

速度掃引なし


MetaPiano は、実際の楽器の完全なダイナミクスに基づいて構築されています。レイヤーやリージョンなど、古いサンプリング技術が必要とするものがないため、速度の切り替えはありません。



特徴
  • Spectral は 88 ノートのグランド ピアノをモデル化しました。
  • 60MB。
  • 低 CPU 使用率。
  • 実際のサンプルに基づいています。
  • 速度切り替えなし。
  • スケーラブルな HD インターフェイス。
  • インパルス応答ベースのアンビエント リバーブ
  • マスターゲイン
  • ウッドレゾナンス
  • 幅(ステレオからモノへ)コントロール
  • 動的速度調整
引用元:MetaPiano

機能紹介



モデルは日本のピアノですが、機種は不明。恐らくYAMAHAのCシリーズかなとは思いますが、なんともいえません。機能は大変シンプル。4つのノブのシンプルな作りです。

DYNAMICSノブはクラシック寄りのサウンドから回すとポップスよりの歯切れ良いサウンドに代わります。WIDTH、REVERBは通常のものと大差ありません。
Woodノブを回すと木の共鳴する音が加わり、ノイジーに、音が暖かく太くなります。要はしっかりした音になります。軽い軽快な音を使う場合は回さない方がよさそうです。プリセットも用意されていますが、参考程度で、自分で設定をいじった方がよさそうです。これだけの少ないパラメータで一通りのサウンドが作れるのは流石ですね。(ヴァージョンアップで木のメカニックのパラメータが追加されたのでどんどん追加してもらいたいものです。)




プリセットは以下の通り。パラメータがそこまで多くないこともあり、必要最小限ですが、どれも典型的なオーソドックスなピアノレコーディングをイメージしたプリセットなので使えますね。





評価

ヴェロシティがサンプルに依存していないため、表現の幅がありますね。かたい音からクラシック向けの音まで。特に低音の表現が豊かで申し分ないクオリティ。例えば、Addictive Keysよりもよく響く印象。
比較してみたいのはModarttのPianoteqシリーズ。(あちらはYamaha C5のモデルが収録されています。)比較してみると全体的な音色としてはPianoteqよりもMetapianoの方がクリアでノイズが少なくすっきりしています。低音の再現度は全体的にMetapianoの圧勝かなと思いますね。深みとリアルさが際立ってます。逆に高音だと各ノートの音のニュアンスの含む情報量が多いPianoteqに軍配が上がります。特に極端に強いヴェロシティタッチだとMetapianoはやや不安定になる傾向があります。これは今後の改善を期待したいところです
Metapianoサンプルベースの音源と異なりサンプルにとらわれない音作りができる一方で、パラメータを下手にいじることで現実の楽器の範疇を外れることがある点は注意しなくてはいけないです。例えば、リバーブなし、で短音を鳴らすとパラメータに正直といいますか、サンプル以上にブチっと切れます。
パラメータのうち特に注意したいのはダイナミクス。これを上げすぎるとヴェロシティによっては音が破綻したり、途端にコントロールが難しくなります。パラメータが大きく動くからでしょうか。特に中、高音はサンプルベースのライブラリ以上にヴェロシティコントロールをシビアに行わないと思ったようなピアノの音色が出ないことがあります。ガツンとヴェロシティの極端に高い音を鳴らすとピアノの音色から外れた音が鳴ります。
また、リリースもある程度厳密に行わないとモデリング特有の不自然さが出ることがあるみたいですね。また、今後他のモデルもリリースされるようですので、期待ですね。
音色を一言でいうとストレートでクリアな音色。ピアノのレコーディングされたそのまま音を再現するというよりも(職人的な作業をすれば近づけることはできそうではありますが、)むしろミックスの中での文脈におけるThe Pianoな音色を使用したいときこそ力を発揮する音源だと思いますね。
少なくともベタ打ちだとかなり機械っぽく聴こえることが多いのでヴェロシティコントロールは必須ですね。ポップス系だと音色が癖がなくクリアなので、とても使いやすいかもしれません。また、ポップス等のリアルのピアノサウンドとは異なるピアノ風サウンドを作るのにも良いかもしれないですね。ダンスミュージックのようなパーカッシブなサウンドにも適性があるかもしれません。。全体的にみるとMetapianoはジャジーな音楽や、聴かせる音楽やパーカッシブな音楽に特に適性がありそうです。
ソロで使うならリアルタイムで演奏して打ち込む方が良いでしょう。そのため、この音源を最大限に生かすにはMIDIキーボードの演奏前提、あるいは打ち込みスキルがないと使いこなすことは難しいと思います。ソロを手打ちで打ち込んで使用するとなると相当注意を払って打ち込む必要がありますね。(特に起伏の激しい音楽の場合)
価格としてみても価格以上のパフォーマンスが期待できる音源であることは確かでしょう。


セール情報

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MetaPiano