【Review】 Native Instrument「KOMPLETE Classics Collection」レビュー
主にシンセに焦点を当ててみていきたいと思います。
MASSIVE
ベースミュージックを定義したシンセサイザーであるこの強力なシンセサイザーは、妥協のないソニックモンスターであり、ベースミュージックやエレクトロプロデューサーにとって頼りになる選択肢です。MASSIVEはソニックモンスターであり、ベースとリードの究極のシンセサイザーです。バーチャルアナログのコンセプトは、それが生み出す現代的で最先端のサウンドを信じています。明確にレイアウトされ、使いやすいMASSIVEは、最初の音から震えるような音を出します。
もはや説明不要の定番シンセ。最近はMASSIVE Xがリリースされましたが、なおも不動の地位を築いています。低音が強いとのことですが、金属質なサウンドや遊技機のサウンドといったらこれでしょう。(Serum等はだいぶ後にリリースされたので、多くのサウンドデザイナーはこれを使っていました)ルーティングもSerum等と同様ですが、モジュレーションが数字で表されているのは他の最近のシンセを使っている人だとなれないかもしれませんね。
他社のシンセで比較すると似た傾向のあるシンセがSerumかなと思うのですが、あちらよりも出音にアナログな質感が感じられる気もします。
モジュレーション量を数字のスロットを上下することで調整する等最近のシンセとはじゃカン操作が異なりますが、パラメータは似ているのですぐ理解できるようになってます。
FM8
FM8の中心的な側面は使いやすさです。「EasyEditPage」は、より複雑なパラメーターを自動的に調整するシンプルなコントロールを備えた明確に設計されたインターフェースを提供し、FMシンセシスに対してはるかに音楽的なアプローチをとることができます。より詳細な編集ページが改善され、取り扱いが簡単になり、ワンクリックですべてにアクセスできるようになりました。FM8ですぐにプレイできます!
FMシンセというと難解なイメージがある人も多いですが、このシンセサイザーは通常のシンセサイザーの延長の感覚で音作りができるので直感的です。まず、ファクトリーライブラリが大変充実しており、音色ごとに分類されています。なので、FMシンセの仕組みがまったくわからないという場合でもプリセットから身に着けることができます。
アルペジエータはピッチはもちろんアーティキュレーションもトリガーできる優れもの。
ExpertセクションにあるおなじみモジュレータとキャリアのFMマトリックスではFM8の場合1画面で完結しているので大変操作性に優れています。よくわからない人でもとりあえずいじってみるだけで音作りがなんとなくわかってくるのではないでしょうか。
ABSYNTH 5
幅広い音響の可能性を提供するセミモジュラーシンセサイザー。パッド、際限なく進化するサウンドスケープ、異世界のサウンドなどに最適です。ABSYNTH 5は、並外れた音の可能性を秘めたシンセサイザーです。その専門は、強力なハイブリッド合成アーキテクチャと洗練されたモジュレーションおよびエフェクトを使用して作成された、珍しい進化するサウンドです。2,100以上のプリセットを掘り下げたり、独自のサウンドワールドの構築を開始したりできます。
おそらく最もとっつきが難しそうに思われがちなシンセ。このシンセはFM合成とPCM、グラニューラ系の機能が搭載されたハイブリッドシンセサイザーです。オリジナルのサンプルをロードすることも可能。波形のカスタムエディットまで可能。
3つのオシレータを並列し、モジュールを自在にルーティングすることができます。様々な合成方法が用意されているだけでなく、あらゆるパラメータをモジュレーションできるのでこの中では最もサウンドづくりの幅があるシンセサイザーといえるかもしれません。
LFOからエフェクト等複数画面を切り替えるので、とっつきにくさもありますが(そしてほとんどの場合数字でパラメータを動かします)、とにかくパラメータが充実しているの一言です。エンベロープもプロットを自由に設定し、LFOでモジュレーションをかけることで複雑な操作をすることができます。
総評
通常のKompleteのうち、生楽器系の音源をカットして、シンセサイザー系を収録しています。Kompleteの生楽器系は他の音源でも代替えが効くものも多いので、不要の人もいるのではないでしょうか。
特にMASSIVEを持っていない人はかなりお勧めできるかと思いますね。