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【Review】Techivation「M-Clarity」レビュー(ダイナミックレゾナンスサプレッサープラグイン・v.1.1.0の新機能について・評価・セール情報)

2024年1月21日日曜日

DTM製品レビュー


Techivation「M-Clarity」レビュー(ダイナミックレゾナンスサプレッサープラグイン)


メーカー情報





M-Clarity は、あらゆるサウンド内の不要な濁った、箱っぽい、耳障りな周波数とレゾナンスを抑制するように設計された多用途のダイナミック レゾナンス サプレッサー プラグインです。シンプルさとパワーを兼ね備え、独自のスペクトル整形アルゴリズムを採用して正確な結果を提供します。スペクトルシェーピングでは、ダイナミック処理を使用してサウンドの周波数スペクトルのバランスをとりますが、これはイコライザーやコンプレッサーの能力を超えたタスクです。M-Clarity の独自のスペクトル整形アルゴリズムは、最小限の CPU 使用率で優れた結果を提供できるように最適化されています。


デジタルオーディオレコーディング独自のスペクトル整形技術を体験する

バランスのとれたクリアなサウンドを実現するのは、多くの場合、不要な濁りや箱鳴りが存在するために困難です。しかし、M-Clarityのスペクトル整形技術を使えば、オーディオに必要な周波数を保持したまま、これらの問題を簡単に解決することができます。


優れた結果を得るために、よりスマートなソリューションを選択する

ミックスの不要な濁りや箱鳴りを抑えるには様々な方法がありますが、他の方法よりも効果的かつ効率的な方法もあります。EQ、ダイナミックEQ、マルチバンドコンプレッサーなどのツールを使ってこれらの問題に対処することができますが、M-Clarityほど効果的なツールはありません。


オーディオミキシング、マスタリング、サウンド編集に最適です。

部屋の響きを抑えたクリーンなキックドラム、バランスの良いベース、クリアでソリッドなボーカルトラックなど、M-Clarityはミックス全体をより強固にするための完璧なソリューションです。その卓越した精度は、オーディオミキシングだけでなく、オーディオマスタリングにも最適なツールです。



主な機能:
 

  • トラック全体のトーンバランスと明瞭さを強化します。
  • あらゆる種類の歌唱ボーカルやナレーションを、濁った耳障りな周波数、不要な共鳴、ポップ音から除去します。
  • ドラムのヒット音の濁りや箱っぽさを取り除いてクリアにし、ミックスにうまくフィットするようにします。
  • マスタリング中にトラックの周波数のバランスを調整し、最高の品質で大音量のサウンドを実現します。
  • ピアノ、シンセ、ストリングスなどの楽器の録音をクリーンアップして、耳に心地よく聞こえるようにします。
  • ボックス感を排除して低域のバランスとクリーンを保つことで、最もタイトでバランスの取れたベースラインを作成します。
  • トランジェントサウンドを柔らかくして丸くします。


引用元:M-Clarity (公式サイト)


機能紹介


ダイナミックレゾナンスサプレッサーとはミックスに不要となる余分なレゾナンスを抑制できるプラグイン。レゾナンスとは共振・共鳴のことです。ギターにおける共鳴板やピアノにおけるボディや響板で音が共鳴して豊かな響きが生まれるわけですが、楽器のコンディション等の要因により時としてやや耳障りな不要な響きになることもあります。つまり、周波数における不用意に出てしまったレゾナンスピークを抑えてあげるわけですね。


Techivation「M-Clarity」は選択した周波数帯域やしきい値に応じて必要な箇所だけレゾナンスを抑制します。


Techivation「M-Clarity」のパラメータはさほど多いわけではありませんが、少し予備知識や説明が必要なパラメータが多い印象です。画面上部のアタック、リリースはサプレッサーが検知してから作動するまでの時間と、抑制を終えるまでの時間を設定することができます。コンプレッサーでイメージするとわかりやすいかと思います。

Suppressionパラメータは、オーディオの中の特定の周波数成分を減らす量をコントロールします。オーディオ信号内の特定の周波数成分を制御します。
周波数帯域は帯状に表示されており、抑制する周波数帯域のレンジ幅を選択するというシンプルな設計。後述のFilter機能により、その周波数のみを聴くこともできます。

M-Clarityのモードは2種類用意されています。「Soft」「Hard」モードはプラグインが特定の周波数成分をどの程度積極的に動作するか、あるいは抑制するか選ぶ機能。ハードモードでは、プラグインはスペクトルを平滑化することなく、検出した共振を正確に除去します。ソフト モードでは、スペクトルの平滑化が適用されるため、(スペクトルグラムを確認したところ周りの周波数帯域に干渉して均すような処理かと思われます)処理はより穏やかになりますが、抑制する度合いの精度は低くなります。

Intensity


Intensityパラメータは、周波数での共振の幅に関係するパラメータ。プラグインが小さな狭い周波数の共振をを検知するのか、より広い帯域の共振を検知するのかを決定します。どのタイプの共振をプラグインが抑制するのかをコントロールするということです。低強度では全体の輪郭に影響を与えずに細かいスペクトルのピークを抑制し、高強度ではより大きく広帯域な共鳴を探します。そのため、値を上げるとより大きな音の変化が生じリダクションが行われます。

Focus

Focusパラメータは反応するレゾナンスの強度のしきいを設定できます。Focusを高く設定すると最も強い(音量が大きい)共鳴のみにに焦点を当て、集中的に処理し、弱いレゾナンスには影響を与えません。低い設定では、すべてのレゾナントピーク は等しく処理されます。つまり、値を高く設定すると、最も強い(音量が大きい)共鳴に対してのみ作動します。弱いレゾナンスには影響を与えません。低い設定では、すべてのレゾナントピーク は等しく処理されます。

Diff & Filter

ディフ&フィルター機能がなかなか便利。M-Clarityの'Diff'ボタンは所謂デルタリスニングのことで、元のオーディオ信号と処理後のオーディオ信号の差を聴くことができる機能です。
Filterは、Frequency rangeスライダーで選択した周波数帯域だけを聴くことができます。Diffは、オーディオ信号に対する処理により減衰される成分を聴くことができます。


また、多くのプラグインに搭載されているA/B比較モードや、楽器などに応じたプリセットもしっかり用意されています。



v.1.1.0の新機能について

追記:
先日v.1.1.0へのメジャーアップデートの告知が発表されました。


大きな変更点としては、MS(LR処理)のコントロール機能。



新機能
  • [新機能追加] Mid/Side処理モードと、左右またはMid/Sideステレオチャンネル間の処理バランスを調整するためのコントロール
  • [新機能追加] UIスケールオプション(90%と110%)
  • マイナーなUIの改善: ボタンのホバー状態の追加、登録とアカウント管理ウィンドウの更新
  • パフォーマンスの改善
MS(LR処理)のコントロール機能の機能の追加について詳しく論じていきましょう。


MS(LR処理)のスライダーコントロールは上記パラメータによるレゾナンスサプレッサーをLR、あるいはMSに偏って、あるいは限定して処理することができるという機能です。例えば、サイドの信号は問題ないが、Midのみ高域を抑えたいといったときに、これを使用することによって、必要のない余分なリダクションをせずに必要な部分だけピンポイントで処理をすることができます。違和感もなく処理ができるので地味ですが非常に優秀なアップデートともいえ、有用ですね。

評価


ダイナミックレゾナンスサプレッサープラグインというとoek sound「SOOTHE2」がリリースされていますが(Mastering The Mix「RESO」もありますね)、M-Clarityは非常にシンプルな設計ながらも音楽等のオーディオソースに対する適切な処理にあらかじめ最適化されており、リダクションした信号のみ、あるいたターゲットとなる帯域をリッスンできたりと非常に合理的に設計されているといえます。また、M-Clarityはレゾナンス処理のアルゴリズムがあらかじめ内蔵されており、複雑な処理をせずとも自然に軽減できるように設計されているので極端なエラーを引き起こすリスクもなく、良質な処理をすることが容易です。そのため、他のダイナミックレゾナンスサプレッサーとはほとんど別物といっても良く、十分に住み分けされているといえるでしょう。一見、プロフェッショナル仕様なイメージがありますが、ミックス処理にさほど自信がない人にとっても使いやすく十分恩恵を得られるプラグインです。操作は非常に手軽ですが、単なる時短系プラグインでなく、十分実践に登用できるほどの操作の幅と柔軟性がありますね。ミックスの被りによる濁りを改善する上でも、非常に繊細な処理ですが(極端なパラメータ設定をしない限りは音色自体は意識せずにぼーっと聞いていたら違いを聞き逃しそうな変化です)、明らかな明瞭さの違いと改善が感じられるそういったプラグイン。
また、M-Clarityは対象とする周波数帯域も簡単に選択できるのも良い。ターゲットとする帯域をスライダーで探しながら聞くといった動作が簡単にできるのが使いやすいところです。ビジュアライザーはありませんが、かかり具合を耳で確認できるのでさほどとっつきにくさは感じません。(これはむしろ業務上の使用の場合使いやすいと思いました。ただし、スペクトルアナライザー等の視覚化したものが欲しい人も確かにいるかもしれません。)また、きわめて自然なかかり方をするのでHard設定でかけたとしても、元の音源と比べてもほとんど音声的な違和感がなく、大きな音質劣化等の変化がみられません。(スペクトルアナライザーで分析したり、リダクション成分を聴いたりした限りだと確かにHardではSoftよりも多くのリダクションが行われていることは確かなのですが、不思議と大きな音痩せが感じられず、致命的な音質の違和感がありません。)ミックスのマスキングを解消する際にもEQでは余分なところまで削れてしまうところに使用してあげることで被りをすっきりさせることが容易であり、ミックスの濁りをナチュラルに解消するのに大変向いているといえます。EQだと上手くいかないケースでも、リダクションにより音の輪郭がぼやけ過ぎずにさりげなくすっきりさせることが容易なのがなかなか便利ですね。
リリース直後からすでにエンジニアの方々も注目し始めている様ですが、シンプルな見た目以上のポテンシャルがあり驚きました。
Smooth 2等と比べてもやや控えめな価格であることを考えてもエンジニアだけでなく音楽家等幅広い層の人にとってかなりの活躍が期待できるプラグインだと思います。

このメーカーは良心的に無料トライアル版も用意されているのでとりあえず試してみるのも良さそうですね。

セール情報

セール頻度は多くはありませんが、セールは行われます。Mシリーズ製品を収録したバンドルM-Bundleがかなり安くなることもあるのでチェックしてみてください。





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